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拾陸 ページ20

森さんが帰って来た処で又一人になる。
今から彼奴に会うのだから一人でないと駄目なのだが……如何せん、面倒臭い男なので少し気が沈む。


昇降機(エレベーター)を使って一階に降り、警備をしている同僚に軽く挨拶をしてから外に出ると目的の人物はそこに居た。


七対三の割合から成る黒と白の長髪に黒のローブで身を包む男、私が先刻連絡した葬儀屋(相手)だ____通り名は【死神】。
そして其の名の通り本物の死神でもあり、私を此の世界へ飛ばしたあの神の兄らしい。


それを知っているのは此の世界で今の所は私だけだ……前世でも知り合いだったのだが、真逆本当に死神とは思いもよらなかった。


近付くと向こうも気付いたらしく手をブンブンとはち切れんばかりに振っている(心做しか犬の耳と尾も見える気がする)。




「菫ちゃんは相変わらず綺麗だねェ!而も君の方から小生を呼んでくれるなんて今日は何て素敵な日なのだろうか!!逢引(デェト)でもしてくれるのかなァ?」


『遺体は?蘭堂さんに運んで貰った筈だが……』


「無視する処も素敵だなァ!遺体の方ならバッチリ受け取って車の中だよ。残念乍ら中身は違うだろうけどねェ」


『矢張りか』


「原作だと態々掘り起こすからねェ。それ見せられるより今盗ってくれる方が小生も無駄に墓の手入れしなくて済むからラッキーだよ」


『そういう物なのか』




原作と少しズレが生じたが之ぐらいなら大丈夫だろう。
しかし蘭堂さんは原作では墓から掘り起こしたのか。よく見つからなかったな。


ワイワイと騒ぐ葬儀屋の顔面を手で押さえ、車に積まれた遺体収納袋のチャックを開けて中を見た……成程、此処迄似た死体を持って来れば普通ならば判らないだろうな。




『流石準幹部になる男か……処で葬儀屋、私は十五歳編の話を詳しく知らない。出来れば後で資料送ってくれないか』


「菫ちゃんの頼みなら何でも聞いちゃうよォ!後で鴉に届けさせるから待っててね!」


『ああ、頼んだ』




何でもと云うが当然の如く何でも聞く訳では無い。御礼として菓子を届ける羽目になるのだが、まあそこは気にしていない。


そして又ワイワイと騒ぎ始めた葬儀屋を無視してバインダーに綴じられた書類を確認しているとグイッと腰を引かれる。
勿論急な事だったのでバランスを崩し、引いた人物の方へ寄り掛かる事になった。








『……蘭堂さん?』




顔を上げると、そこには少し不機嫌そうな表情をした蘭堂さんが居た。

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黒龍(プロフ) - 様々なオタクさん» もしやSAOの……?() (2021年6月12日 19時) (レス) id: b77228759e (このIDを非表示/違反報告)
様々なオタク - ヴァッサーゴ?!ヴァサゴ?!POH?! (2021年6月12日 18時) (レス) id: eccd7c5314 (このIDを非表示/違反報告)
黒龍(プロフ) - 布教する猫さん» コメントありがとうございます!更新に関しましては不定期になりますが頑張ります^^ (2021年1月16日 11時) (レス) id: b77228759e (このIDを非表示/違反報告)
布教する猫(プロフ) - すっっごく面白いです!!更新頑張って下さい!!(* ´ ▽ ` *) (2021年1月14日 20時) (レス) id: 0899319726 (このIDを非表示/違反報告)
黒龍(プロフ) - じしゃくさん» コメントありがとうございます!そして、そこに気付いて頂けて凄く嬉しいです……!! (2020年3月29日 17時) (レス) id: 9b97ad947e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒龍 | 作成日時:2018年5月21日 1時

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