Strawberry spy 【苺のスパイ団】

だれだよ ページ12

Aside


『いってきまーす』


だらしなく面倒くさそうな私の声が廊下に響く


全員−A「いってらっしゃーい」


それに答えるみんなの元気な声


私は今からバイトに出かける


別にお金に構ってるわけじゃないんだ


だけど暇つぶし…かな


そんな感じでバイトしてる


働くことは嫌いじゃないから、それなりにしっかりやっているつもり


いつもの歩きなれた道


…を歩くはずなんだけど


今日は寝坊…じゃなくてさところのゲームに付き合わされたせいで


少し…いや、かなり遅れて家を出た


だからいつもの川沿いの涼し気な道じゃなくて


めちゃくちゃうるさいパリピった所を通る


騒がしくて嫌いだけどこのルートが1番効率がいい


でも、この場所はイライラする


なんでって言われたら上手く説明出来ないんだけど


私はできるだけ早足でその嫌いな所を通り抜ける


…はずだった


男「ねぇねぇ、そこの君」


ナンパか


ココ最近多いよね


まじだるいからやめればいいのにね


まぁ、私にはそんなの関係ない


それよりここを早く抜けたい


男「ねぇ、君ってば！」


『いっ…』


私は後ろから強く腕を引かれて気づいた


あっ、声掛けられてたの私なんだね


てか、裏出てくるかな？


あいつ気まぐれだからさ


でも正直、表の私も結構強いけど


裏の方が気も強いし戦うのも強い


こういうめんどいのは任せたいんだけどな…まぁいいか


『なんですか？』


男2「めっちゃ気強いねwそういうの嫌いじゃないよ」


なんだ、2人もいたのかよ


てかなんで道の真ん中で止めるん？


『あの、邪魔になってますよ』


男「いいのいいの、それよりさ一緒に遊ぼーよ」


いや、よくねーから言ってんだろ


『いや、バイトあるんで』


男2「いいじゃんね〜」


その瞬間私の体はグイッと一気に男の方へ引き寄せられる


まじきもい…


『…まーじだるい』


ふっ、面白そうだっから出てきてやったわw

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