知らないフリNo.8 ページ9
Aside
『おはよ〜』
あくびをしながらリビングに向かえばそこには
いつも通りコーヒー片手に新聞を読んでいる眼鏡姿の彼が
あぁ、今日もかっこいい
なんて、バカップルの会話みたいなことを思ってみる
さ「お、Aおはよ」
そう言って私に微笑んでくれる彼の笑顔はやっぱり世界一のものだ
まぁ、それも私の…私だけが見られる特別な笑顔
そんな事実に頬が緩む
さ「なんでそんな所で突っ立ってニヤについてんのさw
ほら、ご飯食べないの？」
『え？あ、た、食べるっ！』
私は少し恥ずかしくなって赤くなった頬を抑えながらいつもの席に着いた
そしてさとちゃんが用意してくれていたトーストとココアを味わう
『ん！さとちゃ！これ！おいひい！』
さ「はいはいwちゃんと飲み込んでから喋ってなw」
そう言って私の頭を撫でるさとちゃんはやっぱりかっこよくてずるい
“今日未明○○市××町の住宅街で家で倒れている男性が発見されました”
『へー？物騒な話もあるもんだね〜』
さ「…そ、だね」
私はニュースに夢中でさとちゃんの様子がおかしかったのには気づけなかった
“男性は胸の辺りを刃物で深く刺されたような傷があり
警察は他殺とみて調査を進めています”
『他殺…ね〜？ていうか近いじゃん！怖いね〜…さとちゃん』
私はさとちゃんの袖を少し引っ張ってさとちゃんを見上げる
そうするとさとちゃんは私の見つめ返して
さ「大丈夫だよw俺が守るからさ」
そう言ってまた頭を撫でた
私はまた赤くなった顔を隠すのに必死だった
ニュースの続きが流れるまでは
“殺された男性は警察の調べで佐原 直樹さん24歳であることが判明しました”
『…え？』
さ「…」
しばらく私たちは黙ったままニュースを眺めていた
…いや、正確には“私は”かもしれない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 28人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
azusa(プロフ) - 優@青い彗星さん» ありがとうございます！こう言って頂けて嬉しいです！頑張りますね！ (2019年8月25日 9時) (
レス) id: 569ecf34b4 (このIDを非表示/違反報告)
優@青い彗星 - さとみくんのヤンデレ感がすごくイメージできてとてもいい小説だと思います！応援してます！頑張ってください(^-^)/ (2019年8月25日 4時) (レス) id: 54313a5dac (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：azusa | 作成日時：2019年8月21日 22時
