な組の女子メンバー

ひとつの映画みたい ページ43

Aside


『あーらら』


私達は…まふとそらると私は


まふ達がいつの間にか仕掛けていたシェアハウスの監視カメラから


みんなの状況を見ている


ま「バラバラですね〜w」


そ「面白くなりそw」


なんて2人は笑ってるけど私は結構見ていて耐えられないもので


私のせいでみんながバラバラになっていくなんて…さ


私の事なんかほっといて早く忘れればいいのに


戻る気なんてないんだから


な《ジェルくんはなんでそんなに落ち着いていられるのさ！》


なーくん…


なーくんがメンバーに怒鳴ったとことか初めて見たかもしれない…


いや、怒られたことはあるけど…ここまでは…ね？


ま「なかなか面白いですね〜」


そ「リーダーがこれでよく組成り立ってるね」


『なーくんだから成り立ってるんだよ』


ま「…？」


ちょっとのハプニングぐらいでくじけないメンバーと


冷静でメンバー想いのなーくんだからこそ


な組は成り立っている


だからみんななら大丈夫


けど…


『今回は…成功して欲しくない…かな』


そう、今回のな組のミッションは私を助けて連れ戻すこと


となると私が家を飛び出してきたことの意味がなくなってしまう


ま「ねぇ、A」


『ん？』


ま「僕達と一緒に逃げようよ」


まふくんは私のほっぺを両手ではさんで言った


『それってどういう…』


そ「海外でも宇宙でもどこでもいいからさ」


ま「僕達と一緒に幸せになれるとこに行こう…？」


…たしかに


ずっとあのシェアハウスから近いここにいる訳には行かない…よね


なんでだろ


自分から飛び出してきたのに“戻りたい”と思ってしまっている自分がいる


『…うん』


私は“戻りたい”気持ちに気付かないフリをして


小さくうなずいた

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