全てを否定された私は…【stpr】

静かな隣 ページ39

ころんside


遅刻を知らせるチャイムがなる


今日は何故か眠れなくって…というかなんというか…


不吉な何かが近づいてくる…そんな変な不安で


早く起きれた


どっちかと言うと夢…かな


大切な人がどこか分からないけど遠い場所に行ってしまう夢


ちょっと厨二臭いけどね


で、あいつ遅刻か？


あいつってのは隣の席のあいつ、A


真面目で遅刻とか絶対しないだろうな…と思ってたんだけど


まぁ、そういう時もあるか


この時僕は薄々気づいてたのだ


だけど信じたくなくて


気付かないふりをしていた


先生「えー朝の会を…」


り「先生、Aは…？」


莉犬くんが何も言わずに朝の会を始めようとする先生に聞いた


確かに…おかしくないか？と聞かれたら


おかしい


先生「蒼井は…もう、来ないかもしれない」


る「…は？」


なに？どういうこと？


いつも僕の隣で笑ってたAはもう来ない？


でもでも、家…隣だよね？


先生「学校を…辞めた…とか」


り「どういうこと！？」


ガタンっと椅子を倒して立ち上がる莉犬くん


先生「どうしたもこうしたも…先生もよく聞いてないんだ」


こ「なんで…？」


先生「…」


こ「なんで大事なことを先生が知らないの！？

教えろよ！Aは…Aはどこに行った…？」


僕は先生の胸ぐら掴んで少し低くなった声で問う


そんな急に…居なくなられたって


僕はそんなに頼りなかったのかな？


僕は自分に腹が立って唇をかみ締める


先生「昨日、電話があった」


先生は教卓に手をついて話し始めた


先生「それは蒼井からのもので俺はすぐに電話をとった、そしたら

『あ、先生出てくれてありがとうございます

突然ですが私は明日から学校には行きません

急ですみません

それでは、』

って、そして切れた

俺は何度もかけ直した…けど全部不在着信で

家にも行ったさ

でも誰もいなかったんだ」


こ「そんな…」


なんだ？そんな急に消えちゃったの？


ねぇ、A


戻ってきて？


また僕達と一緒に笑おうよ


バカみたいな事言って騒いでさ…


Aは楽しくなかったの？


…僕は…信じられないぐらい楽しかったよ

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