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彼らの力 ページ8
「凄い…」
白雪は驚きのあまり声を失っていた
始めて二人で踊るにもかかわらず、安定したリズムでそつなくこなす
ターンの仕方、目配せなどまるで本物を見て居るかのような動きである
「…オビ流石ね」
「そっちこそ、かなり上手いじゃん」
「英才教育よ」
「言っちゃうんだ其処は」
軽いハイタッチを交わした男女の顔は舞踏会の紳士淑女だ
これがまだ人生の半分すら行ってない人間の技に見えるだろうか
…いや見えないだろう
何故なら彼らは
本気ではないから
「凄かったです！どうしてそんなに上手なんですか！」
「…慣れとか」
「何回かやれば覚えられますよねこれ」
「嘘！？」
白雪姫は覚えが悪いらしい
医療関係以外はズタボロだ
木々から話を聞く限りそうとしかいいようがない
それでもゼン様は好きになったのだ
人間性の問題なのだろうか
到底私には理解出来ない
そう考えた彼女はフッと笑った
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作者名：未桜 | 作成日時：2018年6月5日 0時
