アイアン×ソルト -YG-

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ユンギ先輩に指定された通り、会社を出てから駅で待っていると



「おい」



彼は本当に来た



「行くぞ」


『え？あ、はい』



わけもわからず、とりあえず歩き始めた先輩の後に続く



スタスタと歩く後ろ姿


改めて見ると、ユンギ先輩のスーツ姿ってさ･･･結構カッコいいかも



ホームに上がるとちょうど電車が着いたところで、それに乗り込む先輩の後にまた続く



ガタンゴトン



こんな至近距離で見る事、今までなかったから気づかなかったけど･･･やっぱ隣に立つと背高いんだなぁ、男の人って感じ



彼はさりげなく私をドア側に立たせてくれた



ガタンゴトン



「なに？」


『え？』


「そんなに見ないでくれる？」


『あぁ、すいません』


「なんだよ」


『いや、先輩ってイメージと違うなぁって』


「は？」



なんてゆーか



『もっととっつきにくいのかと思ってました』


「なんだそれ」


『あんま喋んないけど、実は結構いい人ですね』


「お前だって大して喋んねーじゃん」


『まぁそうですけど』


「しかもイメージと違うって俺の台詞だから」


『え？私がですか？』



それって･･･昨日の一件ですかね



『みんなが勝手に鉄の女呼ばわりするだけで、私は別に鉄じゃありませんから』


「おぅ、昨日知った」


『それはどうも』


「俺も一緒な」


『え？』


「周りが勝手に塩男扱いするだけで、俺は別に塩じゃねーから」


『あぁ』



それはなんとなくわかる気がする



この人はぶっきらぼうなだけで、基本はすごい優しい人なんだと思う



多分だけど



なんて言うか、ラーメンで例えるとあっさりした塩ラーメンなんだけど、めっちゃいいダシ効いてるみたいな(ナニソレ)



ガタンゴトン

ガタンゴトン



忘年会の時同様に大して盛り上がりはしないが、特別会話も途切れることなくユンギ先輩と電車に揺られた

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