アイアン×ソルト -YG-

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【「え･･･」】



電話口の向こうで固まった様子のユンギ先輩



【「なになになになになに、なにごとよ」】



フリーズはすぐに解け、滑舌超高回転



【「おまえがおれのことをすきとか･･･え？は？え？これ、もしかして雨かなんか降る感じか？」】


『はい？そこまで言ってませんけど』


【「言ったじゃん。好きって」】


『それはユンギ先輩の性格の話です』


【「おぅ、つまるところ･･･俺の中身＝俺のことが好きって事じゃん」】


『なんでそんな方程式が出来るんですか？先輩、超ポジティブですね･･･』


【「え、なに、違うの？」】


『それは･･･』



違くないよ、ご名答です･･･悔しいけど



でもさ


その通りではあるんだけど、それって･･･電話口で伝えることじゃなくない？すごい重要なことだと思うんですけど



【「なによ、言ってよ」】



焦れたユンギ先輩は次の言葉を急かす



どうしよう


いや、素直になる事は大事だとは思って行動したわけですが、まさかここまで発展するとは思ってなかった･･･うーん、見通し甘かった(こんなポジティブに攻めてくるとは)



ここは素直になるべき？
それとも大事な事だからとっとくべき？


うーん、匙加減がわかりません




【「おい、黙秘は肯定と捉えるぞ？」】



検察官か



くぅ、まぁいいや
ここはもう出たとこ勝負だ



『そう捉えて下さって別に構いません』


【「･･･は」】



名付けて、急に開き直り“鳩に豆鉄砲作戦”



今絶対ユンギ先輩は呆気に取られた顔してる




『だけど、』


【「だけど？」】


『私の気持ち、直接聞きたくありません？』


【「え」】


『今言っちゃってもいいんですか？』



推測するに･･･ユンギ先輩の性格的には



『そもそも私から言っちゃっても？』



大事な場面でのシュートは、自ら決めたいタイプのシューターだと思うんですよね(実際シューティングガードだし)

※バスケットボールのポジションの話




さぁ、どう出る？

ユンギ先輩、勝負です(ただの駆け引き)

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