まだ見ぬ君へ

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今まではポストなんか週に1回見ればいいほうだったのに


今ではすっかりポストを覗くことが癖になっていた



『…お』




チラシに混じっているそれが目に入ると、何となく気持ちが上がる





部屋に入り荷物を放り投げてソファに転がって、手紙を開く


すっかり見慣れた文字になんだか安心する







…帰省したくなった、って

おんなじこと考えてるし





まあ、ソウルも広いから



偶然出会うなんてことはないだろうけど……




ってそれ以前に顔知らねーし






……それなのに、なぜか




もしかしたら彼女のことはわかるんじゃないだろうか…なんて





『…どうした俺…』







自分の思考の変化にまじで驚くんだけど








別に焦って手紙を書く必要なんてないのに





することもないし、思いついたことだけでも書いておこう…なんてソファから立ち上がってから、ふと気がつく








……そう言えば




封筒と便箋、きらしてんだ







どーすっかな…


ちらりと時計を見ると、まだそんなに遅い時間ではない






晩飯まだだし、ついでに買いに行くか…








家からそう遠くない雑貨店に入り、店内をブラブラしながら便箋と封筒を探す


今までは家にあった適当なやつで書いてたからな…
ちょっとちゃんと選んでみるか


そう思って、見てみたはいいが…



種類が多すぎる


あんまり派手すぎるのも微妙だよな…なんて結構真剣に選んでいると





TH「あれ?!ユンギヒョン?!」




後ろから声をかけられ、振り返るとテヒョンが立っていた



…なんでここで会うんだ…




『…おー…』





TH「何やってんの?!ヒョンがこういうとこにいるの珍しい気がする!」






『俺だって雑貨屋くらいくるっつーの』





TH「そうじゃなくってー、ほらそれ!」






そう言ってテヒョンが指さした俺の手元には便箋と封筒…





『あー…これな…』





TH「ヒョン、手紙なんて書くんだねー。ね、誰に書くの??ラブレター?!」





『誰でもいいだろ。ラブレターじゃねーよ』





持っていた少し派手な便箋を棚に戻して、シンプルなデザインのものを手に取る





やっぱシンプルなのが一番落ち着くわ






TH「えー?ｗ気になる!!それってヒョンが最近楽しそうなのとなんか関係ある?」





テヒョンの言葉を聞いて、レジへ向かっていた足を思わず止めてテヒョンのほうに振り返った

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