面会�� ページ22
-今-
ジミンはしばらく黙ったままで
切なげに瞳を潤ませ下唇を咬んでいた
今ならあの刑事さんの目を盗んで
この身を空に舞い上がらせる事は出来よう
この金網をよじ登れば、
あっちの世界は･･･すぐそこだ
ふんわり流れる雲を遠目に眺める
ｼﾞﾐﾝ｢･･･それで、
Aちゃんはどうするつもりなの？｣
『どうするつもりって？』
ｼﾞﾐﾝ｢このまま黙秘を続けるの？｣
さて、どうしよう
『あんまり、考えてない』
私はもうこっちの世界に興味がないから
この事件がどうゆう形で解決しようが
誰が捕まろうが自分がどうなろうが
正直言うと、本当にどうでもいいと思ってる
大体私は、ウソはついてない
自分が殺ったっていうのは本当の事だし
それに、もう･･･
ｼﾞﾐﾝ｢･･･死ぬつもり？｣
･･･その、つもりでいる
ｼﾞﾐﾝ｢ユンギ先生の後を、追うつもり？｣
真っすぐ私を見据えるジミンの瞳
『だったら、なに？』
彼は見抜いてる
『止めるつもり？』
ｼﾞﾐﾝ｢ううん、別に。
Aちゃんがそうしたいのなら
そうすればいいと思ってる、君が望むなら｣
で、バカだと呆れつつも
私の中の黒く濁ったものさえ
受け止めようとするんだ、また
ｼﾞﾐﾝ｢でも、それなら僕も一緒｣
『･･･え？』
ｼﾞﾐﾝ｢僕も、連れてって｣
キーンと耳鳴りがする
『は･･･何言ってるの？』
ｼﾞﾐﾝ｢そのままだよ
Aちゃんが彼を追い掛けるのと
一体何の違いがあるの？同じでしょ？｣
“『私も･･･ついていってもいい？』”
同じ事をユンギさんに･･･私、言った
『あんたバカじゃないの？･･･っ』
どうしてだろう、涙が
『私について来たって、』
潤んで空が滲んでしまう
『ジミンの逝き先は、私とは違う
あんた･･･いい奴だから地獄に落ちないもん』
堰を切ったようにポロポロ流れる
ジミンが前みたいに目を細めて、
ｼﾞﾐﾝ｢だって、独りで逝くのは寂しいじゃない｣
私の頭をポンと撫でた
ｼﾞﾐﾝ｢最期くらいさ、
僕を･･･利用してよ｣
それで今まで何度も言ったセリフを
また言うんだ
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ひめか - こんなに読んでて涙が溢れたのは初めてです。ありがとうございました！ (2021年1月31日 4時) (携帯から) (
レス) id: a3b377be62 (このIDを非表示/違反報告)
みほ - 最初ちょっと怖いのかな？って思ってから入りましたが、どんどん読むにつれて奥が深いというか…とにかく私はこのお話すごく読んでよかったと思いました！最後涙止まりませんでした。ちゃいさんの作品私大好きです。また他の作品も読ませてくださいね！ (2018年4月4日 22時) (レス) id: 3605258b65 (このIDを非表示/違反報告)
ナーア(プロフ) - すごく好きでした。ありがとう。 (2016年12月10日 12時) (レス) id: e9da991bb8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃい(プロフ) - kpmhron13さん» 重苦しいお話だというのにお気に召していただけて光栄でございますTT また好きになっていただけるようにこれからも頑張ってお話を書いていきますー！コメント本当にありがとうございましたー！ (2016年11月30日 17時) (レス) id: c01c8f472f (このIDを非表示/違反報告)
kpmhron13(プロフ) - すごいすきです。この話。 (2016年11月30日 12時) (レス) id: 10c7499d6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃい
| 作成日時：2016年10月12日 20時
