ミックスジュース -色々短編集- ３ (ページ1)

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繋ぎたい繋がれたい　-VIXX/LEO- ページ1

◎繋ぎたい繋がれたい -LEO-

「ねぇ、ヌナぁ･･･」

彼の好きなところは、まずその声

『なぁに？テグナ』

今みたいに私におねだりする時の声が特にいい

「もうちょっと･･･前に座って？」

『ふふっいいよ』

透き通る美しいテグナの声が、
甘みを含んでねだる声色が、たまらない

「･･･ふぅ、落ち着く」

私とソファの間に出来た僅かな隙間に
スッと入り込んでお腹の前に手を回す

『テグナはくっつき虫だね』

「だめなの？」

『ううん、だめじゃないよ』

そう返すと“ふふっ”と笑い
私の首元に顔を埋め、むぎゅっと抱きつく

彼は究極の甘えん坊

それが彼の魅力

私がソファで本なんか読んでいると
こうしてくっついてきたり
いつの間にか膝まくらされに来たりする

最初はくっついているだけで満足なのか
大人しくしているんだけど、

『くすぐったいよ』

そのうちに私の髪を指で弄ったり
“柔軟剤変えたの？”と服に鼻を埋めたり
“これ、すごい可愛い･･･好き”と
ペディキュアを施した足の指をなぞったり、

「ヌナが僕に構ってくれないから」

私の気を引こうとする

それがすごく可愛い

だけど、

もうちょっと

『大人しくしてて？ね？』

可愛いテグナを焦らすのも好き

「･･･はい」

彼は普段、年下とは思えないくらいに
外見的にも内面的にも大人っぽいのだけど、
こうゆう事においては･･･すごく我慢弱い

それでも最初のうちは
私の邪魔しないようと頑張る

それがどんどん耐えられなくなって

「･･･ヌナぁ」

切れ長の瞳を上目遣い気味に私に向け
懇願に近い声を弱々しく出す

これがたまらなく好きなのだ

『ん？』

可愛いテグナ

その様があまりにも愛しいから
こんな風にテグナに
意地悪をする悪い癖が出来ちゃった

『あ、ちょっと』

彼は私の手から本を奪うと、

「僕よりも、その本の方がいい？」

少し不貞腐れたように口を尖らす

そろそろ可哀想かな

『そんなわけないじゃない
　もう、テグナったら本にまで
　ヤキモチ妬くようになっちゃったの？』

首を彼のいる背後に向けて
柔らかい髪を撫でてやると、

「だって･･･」

ちょっぴりシュンとながらも
撫でられて少し満足そうに
瞳をじーっと覗き込んでくる

あぁ、可愛い

『テグナってば甘えん坊さんだね』

きっと彼は私がいないとダメなのだ

ここに繋いでおきたい