４４ -2years after- ページ46
・
---２年後---
「Aー！」
呼び掛ける声
振り向くと･･･
ウォンシクとフランちゃんと一緒にいる
ホンビンがこっちに向かって手を振っている
「今終わり？」
『うん、ホンビンは？』
「俺たちも今ゼミ終わった」
相変わらずあのオリーブ色のバックパックを
その肩に掛けて駆け寄って来たホンビン
彼とは今ではいい友達
「ねぇ、これからウォンシクたちと
ホットック食べに行くんだけど
よかったらAも一緒にどう？」
朗らかに笑窪を作るこの笑顔が私はすきだ
『あー･･･
すごく行きたいところなんだけど
今日は約束があるからまた今度にするよ』
「もしかしてあの彼？」
『うん』
「うまくいってるみたいだね」
私とテグンはもちろん今も付き合ってる
あれから２年経って
私たちはあの時４年生だったテグンと同じ学年
「彼氏もいいけど
もうすぐ卒業しちゃうんだし
たまには俺らにも付き合ってよねー」
イチョウが黄色く染めるこの風景が
桜色に変わる頃にはここを卒業する
『卒業したら･･･
中々会えなくなっちゃうもんね』
卒業後、
私は高校のスクールカウンセラーに
「そうだよ、寂しいじゃん？」
ホンビンも外資系の企業に内定が決まっている
みんなそれぞれの道に
それぞれの色した羽で飛び立つ
「あ、迎えが来たみたい･･･」
門の方に視線を向けるホンビンの後に続くと
そこにはさっきまでいなかった
白シャツ姿のテグンが立っていた
『ホントだ』
本当に絵になる人だ
その姿を見ただけで
じんわりと淡い感情が溢れてくる
私たちよりも先にここを巣立ったテグン
あんなに人と関わる事を怖がっていた彼は今
メンタルセラピストとして
悩める人たちと向き合っていて、
人にはないその不思議な瞳は
多くの人々の静かな癒しになっている
「じゃあ、予定ちゃんと空けといてよね」
『うん、わかった』
「あ、テグンさんにも
ちゃんと言っておけよ？
あの人すっごい嫉妬深そうだし」
『そうする』
茶化すように言うから
私も思わず吹き出しちゃう
『じゃあ、私行くね』
すると
少し意地悪そうに笑ったホンビンは
私の耳に口元を近づけて、
“Aが幸せそうでよかった”
コソッと耳打ちをして笑窪を作る
『もぉ･･･
ホントに意地が悪いんだから、ホンビン』
「ははっ」
なんでわざとそうゆう事するかな
でも、ありがとね
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 165人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちゃい(プロフ) - ゆみさん» コメントありがとうございます！そんなありがたいお言葉をいただけて光栄でございますTT嬉しいです！レオニムのお話は短編ではチラチラ書いているのですがまたいつか長編でも書きたいなと思っておりますー！その際はどうぞよろしくお願いしますー！ (2016年7月9日 1時) (
レス) id: 5c2e9d1515 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ(プロフ) - とても素敵なお話で感動しました！レオニムの良さが滲み出ていて本当にキュンキュン切なくなりました。是非またレオニムのお話書いて頂きたいです！本当に素敵でしたー！ (2016年7月8日 11時) (レス) id: 7a6220bbf5 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - いえいえそんな♪ 喜んでいただけて私も嬉しいです！ こちらこそこれからも仲良くして下さい(o^^o) いえいえ！ (2015年11月11日 7時) (レス) id: 62396f963f (このIDを非表示/違反報告)
ちゃい(プロフ) - そらさん» そらちゃーんTT読んでくれていたなんてTT本当にありがとうTT いつも完結するとコメントをいただけて本当に嬉しいですー！これからも仲良くして下さーい！カムサハムニダ！ (2015年11月11日 0時) (レス) id: 2654b9a9b2 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃい(プロフ) - annaさん» あんなちゃーんTT終わったしまったよーTTさみしーTT 初VIXX上手く書けたかわからないけどまた書きたいっすー！これからもどうぞよろしくー！ミカエルー！ (2015年11月11日 0時) (レス) id: 2654b9a9b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゃい
| 作成日時：2015年9月28日 0時
