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40 -TW- ページ42

■テグンside



「・・・・・ないか‥」



昼間自ら手放したスケッチブック


それが手元を離れれば彼女への想いにも
諦めがつくかなって思ってたんだけど・・・



「・・・はぁ」



そんなの無理に決まってるよね



部屋に帰ってからも
描いた彼女がいない事がすごく寂しくて、

強烈な孤独で膝を抱えてみたところで
彼女はいないって事を
ただただ思い知らされただけだった



だから



「・・・真っ暗だ」



夜はすごく嫌いだけど
紙に浮かぶ彼女だけでも
自分の手の中に取り戻したくて
無心で部屋を飛び出した



でももうそんなの遅くて
あのスケッチブックは見つからない



バカなのかもしれない



自分から遠ざけたくせに
秘めたる想いはせき止められず
視えてる彼女の色を描いたりして・・・



見上げた教室の窓の中


彼女とあの優しい男が
隣同士で座っているのが見えて、
嫉妬で黒く染まっていくのを感じた



それが怖くて、悲しくて、
なんだか自分が酷く醜い人間な気がして、

愚かにも自分の想いを
スケッチブックと一緒に手放そうとしたんだから
やっぱりただのバカなのかもしれない



「・・・・・」



そしてその愚行を今とても後悔してる




見上げた空は星が落ちてきそうなくらい綺麗で
濃紺と黒が入り混じる夜の色に
涙がポツポツと染みてるみたいだった



「俺がムジルリツグミみたい・・・」



彼女が恋しい

彼女の淡い色に染められたい



今ここに・・・



「・・・寂しい」



Aがいてくれたらいいのに




星に願ったつもりはないけれど



『・・・・いた、テグンさん』



偶然にも夜空に1つだけ弧を描いている星屑




振り返ると・・・
今まさに会いたいと願った彼女が立っていた



『見つけた』



あぁ・・・



彼女が好きだ

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ちゃい(プロフ) - ゆみさん» コメントありがとうございます!そんなありがたいお言葉をいただけて光栄でございますTT嬉しいです!レオニムのお話は短編ではチラチラ書いているのですがまたいつか長編でも書きたいなと思っておりますー!その際はどうぞよろしくお願いしますー! (2016年7月9日 1時) (レス) id: 5c2e9d1515 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ(プロフ) - とても素敵なお話で感動しました!レオニムの良さが滲み出ていて本当にキュンキュン切なくなりました。是非またレオニムのお話書いて頂きたいです!本当に素敵でしたー! (2016年7月8日 11時) (レス) id: 7a6220bbf5 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - いえいえそんな♪ 喜んでいただけて私も嬉しいです! こちらこそこれからも仲良くして下さい(o^^o) いえいえ! (2015年11月11日 7時) (レス) id: 62396f963f (このIDを非表示/違反報告)
ちゃい(プロフ) - そらさん» そらちゃーんTT読んでくれていたなんてTT本当にありがとうTT いつも完結するとコメントをいただけて本当に嬉しいですー!これからも仲良くして下さーい!カムサハムニダ! (2015年11月11日 0時) (レス) id: 2654b9a9b2 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃい(プロフ) - annaさん» あんなちゃーんTT終わったしまったよーTTさみしーTT 初VIXX上手く書けたかわからないけどまた書きたいっすー!これからもどうぞよろしくー!ミカエルー! (2015年11月11日 0時) (レス) id: 2654b9a9b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃい | 作成日時:2015年9月28日 0時

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