捕まえて。離さないで。２【道枝駿佑】

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「･･･勝利さん、

勝利さんはきいちゃんの事、結局どうしたかったんですか。


脅したかった？憎んでた？嫌ってた？



･･･違いますよね？」





「･･･」




「好きって気持ちは時に暴走します。

理性でコントロールし切れるものじゃない。



きっと勝利さんにはこの方法しかなかったんですよね。

きいちゃんの過去の話をして
みんなに幻滅させて、


きいちゃんを自分のものだけにしたかったんですか？」






「そ･･･れは、」






「残念ながら、恭平も佐々木さんも俺も

全く幻滅なんてしない。




今まで通り、きいちゃんのそばにいたいと思ってます。


勝利さん･･･、履き違えた好きは、
相手を傷つけるだけです。






･･･二度と、きいちゃんに会わないで下さい。」





「駿佑･･･」







駿佑の言葉で意気消沈している勝利くん。






「勝利くん。


あの時は助けてくれてありがとう。




お母さんに見捨てられて
私は生きる意味すら見失ってたよ。


･･･だけど、勝利くんとの日々も
すごく辛かった。

死 にたいってずっと思ってた。




ありがとう、勝利くん、

･･･そして、ばいばい。」








勝利くんは私の言葉に
目を大きく開きながら驚いて


しばらくしてから
ゆっくり家を出ていった。








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