捕まえて。離さないで。２【道枝駿佑】

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「っ、･･･や、めてッッッ！！！！！」






今の自分にこんな力が残っていたのかと
自分でも驚くほどの力で

勝利くんの腕をなんとか振り払った。







「おいっ！！A！！」




叫ぶ勝利くんから逃げるように
私は勝利くんの家から

2年ぶりに出た。








とにかく走った。


今はとにかく逃げなきゃ、
逃げ切らなきゃ。



その一心でふらつく頭を抑えながら
走り続けた。









気づけば勝利くんから逃げきり
知らない場所に着いていた。






「･･･ここ、どこだろ、」









電柱に背中をつけて
座り込む。




ゆっくり深呼吸をすると
すごく心が落ち着いて


今までどれだけ
息を詰めていたのか気づいた。









「ちょっと、君どうしたの？」





やたらと張った声にビックリして
顔を上げると


警察官がこちらに近づいてきていた。







「その格好･･･、何があったかわからないけど、
とりあえず交番まで行こう。」








これで、助かったのかな





警察官に支えられながら
ゆっくり交番まで歩いて

私は保護された。








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