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Miyadate side
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宮舘「うた、もう何も食べない？」
『あ、いや、もう、いいかなって』
カメラマンさんも気付いているのか、目黒がうたにあげたいか姿焼き以降、彼はカメラに収められていない。
そして、現にそれ以外何も食べていない。
着ているトレンチコートの腕を寒そうに擦ってニコニコ笑っているだけだ。
"先に車戻る？" とか言ったって頷くような人じゃないことは誰よりも俺らが分かってるから、それを黙って支えるだけ。
車に戻り到着するまでは一言も発しなかったと思う。
無意識的に膝や足を擦ってしまうのを、もう我慢出来ていなかった。
佐久間「うたー！今日薬飲んだの？」
『…え、あ、薬……？さっき、飲んだんで、もう大丈夫です』
佐久間「そーお？無理しないでね？」
『……ん、ごめんなさい』
目黒「俺、Aくんと温泉入るの楽しみだな」
向井「は？なんやその絶妙な言葉の選び方」
阿部「2人で入るんじゃないからね？」
目黒「分かってますけど」
佐久間「ダメだ！！お前なんかにうたはやらないぞ！！」
阿部「いや、誰だし」
『アハハッ、』
いつもの笑い方で笑ううたを見て、正直ほっとした。
佐久間みたいに笑わせることは出来ないけど、うたのことずっと見てるから。
……だなんて、本人には言ったことないけど。
旅館に到着して、はしゃぐメンバーたち。
対するうたは布団に足元を取られて、転びそうになる。
宮舘「危ない！大丈夫？」
『……った、ん、ごめんなさい、ありがと』
宮舘「足、やっぱ痛い？」
『…昨日、家でじっとして体力温存してたんですけどね。なんか、ダメだわ』
宮舘「気持ち悪いのは？治ってきた？」
『んー、なんか、痛みで気持ち悪いのか、車酔いを引きずってるのかすら、も、分かんなくて』
布団の海ではしゃぐ他のメンバーたちだって、きっと今の会話に耳を傾けてるんでしょ？
目黒なんか、うたに過保護だからずっと見てるし。
ふっかも近付いて来て背中撫でてるし。
でも、今の状態を教えてくれたのはもう我慢できないって思ったから？それとも俺だから？
後者であったらいいけどね。
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作者名：Radu | 作成日時：2021年5月21日 22時
