同い年の男の子 第2章【まふまふ】

86話 ページ39

雅「お母さんｯねぇ！お母さんｯおきてよぉ…!!!!!」
父「…ｯ！」


目の前には泣き叫ぶ雅と声を殺して泣くお父さん
私は、お医者さんから言われた言葉が頭の中でループしていた


"ここまで生きれたことが奇跡なんです"




"ずっと貴方達家族のアルバムをゆっくり、ゆっくり見返していました"




"思い出そうとする度に涙を流していました"



"お母様が貴女宛に書いた手紙です。読んであげてください"





私の手には渡された手紙
手を握りすぎてちょっとしわくちゃになってる



"お母さん"寝てるんでしょ？
また起きて貴方達だれ？っていうんでしょ？
私が小さい時に貴方がイタズラを仕掛けてたように今も、、、イタズラしてるんでしょ？
早く起きて…ｯ
笑顔になって…ｯ
私の事、私達のことｯ心配し過ぎだなぁって笑って……ｯ



父「Aやめなさい。お母さんはもう居ない」
「うそ…嘘に決まってる…ｯどうせまた起きる」



私は、可笑しかった
まだ生きてるって思って…
でも、どんなことしても起きなくて
身体は冷たいままで
ピクリともしなくて
ほんとに…ホントに…居なくなっちゃったんだ…ｯ



記憶の無い母と喋るのは楽しかった
必死に思い出そうとしてくれる中で私に構ってくれて
優しかった、ずっと



「〜ｯ……」
雅「お姉ちゃん…その手に持ってるの……なに？」
「あ……」



ぐちゃぐちゃになっちゃった…
読まなきゃ…
だって




お母さんからもらった



最初で最後の



手紙だから
___________
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