同い年の男の子 第2章【まふまふ】

51話 ページ4

生徒会会議が終わってようやく教室に入れる……



そう思った矢先あるものが私の目に飛び込んできた



«AAは妹の雅を泣かした»
«サイテー»
«自分の好きな人を取られた嫉妬»
«狭い女»



黒板にまぁまぁ大きく書かれている文字



一体誰がそんなことを……？
なんて考えなくても分かる
雅だ
いや、雅は何もしてない
だってあの文字、雅の書く字じゃないもの



恐らく、あの現場の一部始終を見た誰かが書いたんでしょう
しかも運悪く、雅が泣き叫んでいるところを



ま「そんな、Aはそんな子じゃない！」



後ろから叫び声が聞こえた
真冬…
庇うの？私を…？
普通だったら雅を守るでしょう？
今までの男の人がそうだった
雅を好きな人が感情的になって私を悪者にする
しかもそれは大成功



雅を好きになる人なんて皆そうと思ってたのに
真冬がそうじゃなかったら……完璧に嫌いになれないじゃないの…雅のこと



『でも、真実じゃねーの？』
『っていうか、元から愛想悪いし』
『性格の悪さが今になって出てきたんでしょ』
『Aさんはそんなことする人じゃないです！』
『そうよ！大体そんな証拠あるの？』
『皆して寄って集って…悪口なんて…恥ずかしいと思わないわけ!?』
『アンタに関係ないでしょ!?』




クラスの中では、賛否両論
でもまぁ、孤独じゃないから嬉しいけど




ぎゅ…



不意に手を握られた



このクラスで隣で手を握るなんてこと
真冬しか居ないだろうけど



ま「…僕が…君を守ることは…許されないかな…」




ちゃっかり手を握っておいて何言ってるんだか



でも



前と同じように、胸が五月蝿いのは
私がまだ……真冬を諦められてない証拠なのかも

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