同い年の男の子 第2章【まふまふ】

76話 ページ29

母が病院に運ばれてから一週間が経った
もう数日で私、学校だよ…


一応あれでも母親だからだろうか
時々涙が出そうになる
居なくなってしまったらどうしようかと
このまま目を覚まさないんじゃないかと

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙｯ


電話…



「はい」
『AAさんですか？お母様がお目覚めになられました』


母が目を覚めた
報告を受けて居てもたってもいられなくなり
直ぐに寮を出た



ガラガラガラ


父「あぁ、Aか…」
雅「お姉ちゃん…ｯ」



お父さんが暗い顔で私の名前を呼んだ
雅は泣きながら私のところにやってきた


「なに…が、あったの…？」



真正面を見ると母が起きている
だけど、様子がおかしい


「ねぇ、お父さん？お母さん…どうかしちゃったの？」


母は虚ろな目をしている
目が定まっていないのだ


雅「…お母さんね…ｯ……アルツハイマー病なんだって……ｯｯ」



アルツ…ハイマー…病
1週間前に聞いたことがある
"アルツハイマー病の可能性は無いのか"と
担当医がそうでは無いと言っていた


だから少しでも安心していたのに


アルツハイマー病とは
今まで関わってきた人、ここが何処なのか
自分さえも忘れてしまう
最終的には、息の仕方を忘れて亡くなってしまう



母「貴方だれ？ここどこなの…？」

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