幼なじみに囚われている。 *Part2*

花びら舞う18日目 ページ20

『A...？どうしたんだよ、そんなこと前まで1回も』
「あ、ごめん...謝ってくれてありがと...今日はもう帰ってくれる...？」
『帰らない』
「は...？」



あんた帰らないでどうすんのよ...？




『なんか、大丈夫そうじゃないし、Aが大丈夫そうになるまで居る』




ころんは何時でもそうだったよね
私が雷怖くて泣いてた時も、僕が居るから泣くなって言ってくれて...
ねぇ知ってる？私がその時からころんを好きでいたこと




歳を重ねるにつれてころんがかっこよくなっていって
ころんを好きって言う女の子が増えてきて
すごく不安になって定期的にころんにくっつきに行ったの


嫌な顔せず受け入れてくれてたことがどれだけ嬉しかったか




推しを見つけてうぉぉぉぉ！ってなってる時だって
何一つ嫌味なんて言ってこなかった




『Aの笑顔が増えるなら推しっていうのも悪くないな』




って言ってくれた時は、思わず抱きついたもの





「ねぇ泣きそう」
『泣くなよ』
「泣くよ、ころんが変わってなくて」
『馬鹿ってこと？』
「ちがうよ笑」






ころんと2人きりになれて嬉しい
嬉しい...けど
あんなに彼女のために怒れるころんは
本当に大好きなんだなって
その愛情が私に向けられたらなって...
少し、少しだけ
羨ましくなった。






ねぇころん
肩に頭を預けても、嫌がらずにそのままで居てくれるのは
私に同情してるから...？
それとも私の反応を見て楽しもうとしてるの...？



結局ころんは私が泣き終わるまで一緒にいて、家に帰った。




このことがきっかけで事件に巻き込まれるとは思わなかったけど。

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