運命なんてクソ喰らえ 【桃赤】

愛しているから ページ38

『でもさ、俺大人だし、年下のしかも自分の会社の社員に、番になってくれなんて、色々とやばいと思ってな笑』



その色々とやばいと思ってたこと
俺全てやろうとしてました…



『意志は固かったはずなんだ。莉犬があんなにも可愛くなければ笑』
「おれ...？」
『そう、莉犬が俺の前だけはいい子で猫かぶってて、凄く可愛かった』
「え"ｯ」



ば、バレてた…
ひ、必死にさとみさん落とす事しか考えてなくて猫かぶってたこと…バレてたとは…
恥ずかしい…



次第に俺の顔は真っ赤になって
それをミラー越しで見たさとみさんはケラケラと笑って、やっぱ可愛いなお前と頭をポンッとしてくれた



それをされた俺は更に顔を赤くしたけどね






『なぁ、莉犬、改めて、俺と番になってくれませんか。』





ちゃんと赤信号止まってこっちを見て言うものだから
俺は、俺はポロポロと涙が出てしまった




「俺、おれなんかで良いんですか...ｯ」





どうしよう、この言葉を今か今かと待ち遠しかったはずなのに
言われてみれば確かに嬉しくて、幸せで
目の前が涙で見えなくなるほどたまらなく愛おしくて




『莉犬じゃなきゃ、俺は嫌だよ』
「ｯざどみ"ざぁ"ん"ｯ」
『もう俺の名前、原型無いなそれ笑』
「だっでぇ...！」



涙と鼻水とでぐしゃぐしゃになった俺の顔を見てさとみさんは大魔王のように笑った



？「...ﾁｯ」

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