再会イネビタブリィ！ ページ23
本を返して図書室から出ると、すっかり忘れていたあの人が柱にもたれかかってたっていた。
『ゲ』
｢やあA｣
(真っ黒い)笑顔のトレイ先輩がお出迎えだー！
｢偶然だな｣
『嘘やん』
待ち伏せだろ。
｢もう“とんでもなく大事な調べ物”は済んだのか？｣
『え、？あ、まぁ、びっくりするほどの進行度？ですかねー』
決して嘘は言ってない。てか、なんだ待ち伏せしてまで私が逃げたこと根に持ってるのかこのネチネチメガネ。
『あーっと、僕もう帰りますんで！じゃ…』
｢もう暗いだろ、送ってくよ｣
狂気な笑顔で掴まれた手首。もう逃げられまい。ただ叫ぶ準備だけしておこう。
…
とぼとぼと暗くなった廊下を歩いていると、早速トレイ先輩が口を開いた。
あれでしょ？てめぇ逃げてくれてんだゴラァのネチネチ大会でしょ？もう存分にぶちまけてくれ、効果は私の耳に念仏だけどな。
しかし、トレイ先輩から出た言葉は予想と違った。
｢お前の意見を聞かせてくれないか？｣
『意見？』
ネチネチ言うことの？そりゃ良くないよ。A困っちゃう〜。
脳裏でしょうもない茶番を広げていると、先輩が言葉を続けた。
｢お前はずっと黙ったままだっただろ？リドルのことについて、どう思うのか聞かせてくれないか？｣
思わず足を止めてしまった。
『そっち？』
｢？…どういうことだ？｣
『てっきり僕は逃げたことにネチネチ言われるのかと……というか、そんなことのためにわざわざ待ち伏せしてたんですか？』
純粋に疑問だった。たかが私の意見を聞くためだけに？それを素直に聞いたら、何故か頭を鷲掴みされた。そして、その手に力が入る。
『ちょちょちょ！はぁ!?いだだだだ!!!!!』
｢そうだな、誰かさんが人の話も聞かず逃げたせいで“そんなこと”のために外で待ってたのかもな｣
『ちょ、暴力反対!!!叫びますよ!!このっ、腹黒メガネ!!!!!!』
｢先輩をメガネ呼ばわりとは感心しないなぁ？｣
必死の反抗で
パッと手が離れたかと思うと先輩は、ﾌﾞﾌｯと笑いだした。サイコパスかな？
｢はははっ、なんかAと居ると調子狂うな｣
『そら結構。僕は脳みそが狂いそうです』
お陰様で掴まれた頭がじんじんしとるわ。
｢意見、聞かせてくれないか｣
『……』
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トランプの化け物(プロフ) - 藍の華さん» ありがとうございます!!!更新遅めですが頑張ります！ (2021年1月11日 14時) (
レス) id: 0c97056075 (このIDを非表示/違反報告)
藍の華 - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください！応援しています! (2021年1月6日 17時) (レス) id: a501129fb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トランプの化け物 | 作成日時：2020年12月24日 12時
