本性イクスポーズ! ページ24
ひしひしと伝わるこのやばい予感。グリムを押し黙らせた時にでも、まだ笑顔があったユウ。
出会ってまもないが、ユウから笑顔が消えたことがあっただろうか?いやない(反語)
不自然なほどいつもニコニコしていた。しかし!今その笑顔がない。故に怖い。
ハァ、とため息をついてユウが口を開いた。
え、何、その口から光線でも出すの!?怖い怖い、やばいやばい。
.「じゃあさあ」
出たのは声だった。その声にエース達もこっちを向く。
.「全員仲良く退学ってことで♡」
「「えっ…」」
コテンと首を傾げ、大袈裟なくらいニコリと笑ったユウ。仕草は可愛いが、私には分かる激おこだ…
.「大体さ、さっきから黙って聞いてりゃ何?
めんどくせーだ、なんとかなるだー、まとまりってもんがねぇ、協力することも出来ねえの?」
「みんなで仲良く協力しろってこと?ハッ何それ寒ッ、よくそんなセリフ言えんね」
「同感だ。こいつと協力出来るわけがない」
『でも、ここまで来といて、協力できないが理由で立ち向かいもせず、初日で退学になりましたってこと程ダサいことってある?』
「そ、それは……」
.「今まで言わないでやったけどさ、俺とAは別にここで帰っても学園を追い出されたりしないんだよね」
「「「はぁ!?」」」
『え?』
なにそれ聞いてない。
.「俺とAは学園側のミスかなんかであの学園にいる。だから追い出されることは無い。俺は『雑用係』だからそもそも退学とかないし?Aはシャンデリアの件に関しては勝手に連れてきただけで被害者だろ?」
「確かに……なんだゾ……」
「「『……」」』
ユウの毒舌が噴き出し、エース達が唖然する中、一言だけ言わせて欲しい。
あえて言わずに楽しんでたと?悪魔か。
.「魔力はないけど頭が使える俺と、戦力になるAを失って。自分の意見ぶつけることしか能がないお前らはどうするわけ?」
辛辣な言葉を放ち、化け物とはまた別の真っ黒なオーラとユウの真っ黒に輝いた笑顔。
「立場わかってんの?」とユウが鼻で笑っているような気がするのはきっと私だけじゃないはず。
.「協力できない?別に仲良しやれって言ってるわけじゃねえよ?一時的に協力しろっつってんの、そのくらい、俺の世界じゃ幼稚園児のかす○べ防衛隊でも出来っからな?
で、一ついい作戦考えたんだけど……どうする?」
再びニコッと笑ったユウ。聞かずとも、三人がなんて答えるかわかってただろうに。
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作者名:トランプの化け物 | 作成日時:2020年8月16日 3時