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114話 ページ32

Aの話を黙って聞いていた太宰が口を開いた


太宰「過去はどうやったって変えられない、変えられるのは過去の受け止め方と未来だけだよ

あの子のことは今からでも遅くないさ」


太宰に微笑み、Aの頭を撫でた


A「うん、」


Aは止めていた足を動かし始めた


A「ふぅー、不安が消える訳では無いけど、何か治君が話を聞いてくれたおかげで心が軽くなったよ、ありがとう

私は治君に助けて貰ってばっかりだ」


そう云いって太宰の方に振り向いたAの顔にはもう先程の弱々しい表情はなくいつも通りのAに戻っていた


太宰「私はもっとAちゃんに甘えてほしいのだけど」


A「治君は優しすぎるよ」


太宰「……君だからだよ」ボソッ


A「ん?何か云った?」


太宰「いいや何も、……ねぇ、Aちゃん」


A「はい?」


太宰は一呼吸すると熱の篭った目でAを見た


太宰「“月が綺麗ですね”」




A「うん、そうだね(何で敬語?)」


太宰の言葉にAは顔色を変えず答えた


太宰「(やっぱり意味を知らないか)」


太宰は少し残念そうな顔をして肩を落としたが、


A「でも、月はずっと前から綺麗ですよ?」


と、Aは太宰に同調して敬語で答えた



太宰「……え?」


A「ん?」


太宰はAの肩を掴み、顔を向き合わせ問うた


太宰「それ、ど、どういう意味だい!?(まさか意味を知っている上で返事を!)」


A「え?そのままの意味だよ?」


太宰「意味ってどっちのだい!?」


A「何個も意味があるの?
私的にはずっと前から月は綺麗だと思ってたよ〜って意味で云ったつもりだったんだけど……」


太宰「……天然魔性Aちゃんめ!!」


A「魔性!?」


太宰「(やっぱり意味を知らなかったか、両思いなのかと期待したのになぁ……残念)」


再び肩を落とした太宰はチラリと横を見ると、
「魔性?」とボソリと呟きながらAは頭の中をハテナでいっぱいにしていた


太宰「(まだ私は片思いのままか、
でも、いつか落としてみせるからその時は)

覚悟しておいてね」


A「へ?う、うん?(覚悟?なんの?)」


そんなやり取りを交わしつつ二人は山を降りていった


______

この話ちょっとわかりにくいかもしれません……

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トランプの化け物(プロフ) - ユルルルークさん» ありがとうございます!!!!これからも頑張ります!! (2018年9月1日 17時) (レス) id: 0c97056075 (このIDを非表示/違反報告)
ユルルルーク - このシリーズめちゃめちゃ面白い!!!!!これからも読まさせていただきます!!!応援してます!!!!!(∩´∀`)∩ガンバレ (2018年9月1日 12時) (レス) id: 648139b792 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トランプの化け物 | 作成日時:2018年7月23日 13時

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