事態テンション！ ページ4
『っ……』
一一ﾋﾟﾁｬｯ、ﾋﾟﾁｬﾝ…ﾋﾟﾁｬﾋﾟﾁｬﾋﾟﾔﾁｬﾝ……。
また、脳内にあの滴る音が響いた。
もしかしてこの音は──
｢な、なんだコレ？鼻が乾く……目がいてぇんだゾ!!｣
レオナ・キングスカラーが魔法を発動させたと思うと、砂嵐が発生したのか、あたりの砂が舞い上がた。
『痛たたたたっ！』
顔にバチバチ砂が当たる。
｢これが俺のユニーク魔法……『
『あっ……！』
自暴自棄になっているレオナ・キングスカラーの手にはラギー・ブッチが掴まれていた。
｢レオナ……さ……っ苦し……ッ！｣
周りにいるだけで、乾いて苦しいって言うのにあんな近距離じゃ……
よく見れば既にラギー・ブッチの腕はひび割れていて、干上がらせる対象は生き物でさえ例外ではないことがわかった。
リドル先輩がユニーク魔法で拘束しようとするけど、防衛魔法で弾かれてしまい、打つ手がない状態だ。
｢はは！どうだ、ラギー。苦しいかよ。口の中が乾いちまって、お得意のおべっかも使えねぇか？｣
｢ぐっ……うぅっ……｣
何とかラギー・ブッチから注意を引かないと。
『えーとえーっと……な、なんで！それだけ大きな力を持ってるのに、こんなことするんですか！』
いや取材かよ!!
注意をそらすために咄嗟に出た投げやりな質問。けど、以外にも返事はきた。
｢何故……？理由なんか聞いてどうする。俺を叱って、慰めてくれるって？実力があったって、努力したってどうしようもねぇ事がこの世にはいくらでもあんだよ。
特にお前は知ってるはずだろ、絶対に埋まらねぇ差が他人との間にあることくらい｣
『それは……』
言葉に詰まった。言い返す言葉が見つからなかったんじゃなくて、レオナ・キングスカラーが、どことなく悲しさを帯びた表情をしていたから。
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トランプの化け物(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます!!!!!┏○ﾍﾟｺｯまだまだ2章ですが、約300ページもあるものを一気読みしていただけて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2023年1月8日 23時) (
レス) id: cf0e2ef387 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めちゃくちゃ面白くて、一話から一気読みしてしまいました！更新頑張って下さい、楽しみにしてます！ (2023年1月1日 23時) (レス) @page5 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トランプの化け物 | 作成日時：2022年12月19日 17時
