予想外ディプロイ！ ページ20
「やったー！起きた！ずっと気絶したままだったらどうしようかと思ったんだゾ！
さあ、早く今までの事件は自分が企てましたと自白しろ」
「なに……なんだって？」
のそっと上半身を起こしたレオナ・キングスカラー。まだあの反動の直後だから状況は呑み込めていない様子。
『どーもー、お元気？』
すぐ横にいる私に気づき、｢お前、｣と何か言おうとしていたが、
次の声でお互いの視線は逸れた。
「キングスカラーくん」
いつもより低い学園長の声。
「貴方はブロットの負のエネルギーに取り込まれて暴走し、オーバーブロットしてしまったのです。覚えていませんか？」
「この俺が暴走して……オーバーブロット？嘘だろ……」
混乱した頭を抱え、思い出そうとしている様子を横に学園長の矛先がこちらに向けられる。
｢Aくん。君はまた……｣
やべ、説教モードだこれ。
瞬時に理解した私は、グリムに目で訴えた。
《グリム!!》
〈ふな？なんだ？？〉
《やることあるでしょ!?マジカルシフトの！》
〈はっ！そうだったんだゾ〉
｢Aくん？私の話を…｣
｢そんなことより、マジカルシフト大会がもう始まっちまう。オマエが自白してくれねーと、俺様が試合に出してもらえねぇんだゾ！｣
｢あァ……？なんだそりゃ？｣
｢こいつら、学園長にマジカルシフト大会に出して貰うことを条件に先輩たちを追ってたんス｣
｢えぇ？そ、そんなことのためにッスか？｣
｢そんなことぉ！？だったらお前らだってそんなことのために怪我人まで出したんだゾ｣
｢うっ、そ、それは……そうッスけど｣
上手いこと話は逸れ、学園長も私の説教を諦めたのか再度レオナ・キングスカラーに向き直り話を進めた。うぇーい。
｢今までの連続傷害事件は君たちがやっていたということで間違いありませんね？｣
｢…………あぁ、そうだ｣
｢わかりました。ではまず、君たちサバナクロー寮は今回の大会を失格とします。そして今後の処分については、被害者のみなさんと話し合った上で決定します。いいですね？｣
｢……わかった｣
サバナクロー寮生もこの決定には何も言わなかった。
けれど、声は別の所で上げられた。
｢学園長、待ってください｣
リドル先輩が学園長に声をかけると同時に自分の座っている地面が背後から陰った。
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トランプの化け物(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます!!!!!┏○ﾍﾟｺｯまだまだ2章ですが、約300ページもあるものを一気読みしていただけて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2023年1月8日 23時) (
レス) id: cf0e2ef387 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めちゃくちゃ面白くて、一話から一気読みしてしまいました！更新頑張って下さい、楽しみにしてます！ (2023年1月1日 23時) (レス) @page5 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トランプの化け物 | 作成日時：2022年12月19日 17時
