78話 ページ39
敦「ぼ……僕は何もただ……守ろうとして」
『何が違う?』
敦「!」
『力に呑まれ他者を害する 何も変わって居らん』
敦「違う!僕はただ皆を守ろうと……」
『お前の所為だ』
『この世から消え去るがいい』
『愚図め』
『餓鬼め』
敦「やめろ!やめろぉおぉぉぉォォッ!」
敦はいきなり叫びだし周りの柱を壊し始めた
ゴキン! ガキン!
ナオミ「嫌ぁぁっ!」
敦「僕は違う!僕はただ……!」
芥川『これで判ったか? 己が何者なのかを』
敦の頭の中では孤児院の人間や芥川が聞こえており敦は混乱して暴れていた、
A「……治君!……ベンチの……下!」
太宰「!」
Aに言われ太宰はベンチの下を見るとそこには先程までQが持っていたあの不気味な人形が笑い声を出し横たわっていた
ガッ
太宰「消えろ 異能力『人間失格』」
太宰が触ったことにより不気味な人形は消えてなくなり敦は正気に戻った
すると、
Q「太宰さんの新しいお友達随分壊れやすいんだね」
いつの間にか列車に乗っていたQが太宰に話しかけた
Q「けどいいんだ 太宰さんを壊す楽しみが残ってるもの☆」
Q____夢野久作
異能名 『ドグラ・マグラ』
太宰「それはおめでとう」
そう言った太宰の表情は殺気に満ちた目をしていた
Q「僕を閉じ込めたお礼にいっぱい苦しめて壊してあげるね」
太宰「善く覚えているよ君ひとり封印するために大勢死んだ
けど次は封印などしない心臓を刳り貫く」
そう言った太宰の言葉は冗談を言っているようには聞こえなかった
Q「ふふふ また遊ぼうね太宰さん
それとそこのお姉さん☆」
A「……」
そう言ってQは列車の中に入っていき
どこかへ行ってしまった。
太宰「私も策の清濁に拘ってる場合では無い……か」
A「……」
息が整ったAは壁を使って立ち上がろうとすると太宰が手を差し伸べてきた
太宰「Aちゃん すまなかった……
もう少し早く気づいていればこんなことには」
Aはその手を借りてなんとか立ち上がった
A「ありがとう私は大丈夫だよ
治君……敦君を」
太宰「ああ 無理は禁物だよAちゃん」
そう言って太宰は敦の方に
Aは未だに怯えているナオミ達の方に向かった
太宰「行くよ 敦君」
と、太宰は声をかけたが敦は俯いたまま動こうとはしなかった
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作者名:トランプの化け物 | 作成日時:2018年5月16日 16時