王様に愛された神様 3 (ページ18)

今日:17 hit、昨日:10 hit、合計:18,192 hit

催眠用の眼鏡ページ18

「おやすみなさい、皆さん」

私は皆んなに挨拶をしてから、ベッドへと向かった。時計は運のいい数字を指している。

私はベッドに横たわる。
そして、目をつぶろうとする。しかしーー

「あぁ、寝れないなぁ……。
最近タコとかキースとかあって寝れないはずなのに、なぁ……。どうしたんだろ」

「ならば、これはいかがでしょう」

何処かで聞いた声がする。
私はがばりと起き上がり、声の主を探す。

あ、目の前にいた。
黄緑色のゲソに、露出の高い服を着てる。

「あの……誰でしょうか」

「オレは有名なセールスマンだ。
君、今まさか眠れないって言ったか？」

「あ、はい……」

セールスマンかぁ。
セールスマンは、ちょっと苦手なんだよね。

「あーあ、可哀想に。
この世界じゃ眠れない奴なんていねーよ」

「え、ふぇえぇ……」

やっぱりなんかの病気かな。
すると、セールスマンの人は何かを取り出す。

「そんで、このかけるとよく眠れる眼鏡を持ってきたんだ。仕組みを知りたいか？」

「え、そんなのがあるんですか⁉
仕組みですか……よろしくお願いします！」

まさか、そんなのがあったとは。
だから、眠れない人はいないんだ。

でも、一体どう言うギミックで？
眼鏡で周りの光を遮るのかな。

「ここのボタンを押すと、眼鏡のレンズがほら、光出すんだ。この光が、君を最高の眠りへと導いてくれるよ。ちなみにサングラスなのは、周りの光を遮るためだよ」

「そうなんですか。
あの、でもいいです。いりません」

「？なんでだ？
睡眠不足の貴方にはピッタリだと……」

「私、お金持ってないので……」

私は恥ずかしながらもきっぱりと言う。
セールスマンの人はため息をついた。

「今日はなんの為に来たと思ってるんだ。
無料で、眼鏡を提供させてくれ」

「む、無料で⁉」