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3話・翠 ページ6

「やぁやぁ青霧くん。私に何か用があるんだってね!」
「用っつーかさ、お前クッキー皿のままで持ってったよな」

お腹がすいてたんです。
いやまぁ私は日光と少しの水があればなんとか生きていける植物みたいな人間で食事は必要ないしクッキー等のお菓子は所詮嗜好品でしかないのだけれどもだってほらこのクッキー青霧くんがつくったんだよ?それはもう食べるしかないじゃないか。
据え膳食わぬはなんたらってあるやんか(唐突な関西弁)
まあとにかく、あれだよ。青霧くんがつくったお菓子は食べないと葉っぱが廃るってもんなんだぜ。

と、とりあえず言い訳をしてみる。翠葉ですよろしくねーー

「お客さんには別に出してたんだし、別にいいんじゃねぇの?」
藍くんがトレーを棚の上に乗せながら言った。おぉ、藍くん、私の味方をしてくれるのか!心強い!
「別にミドの味方してる訳じゃあねんだけどな!」
あれー?そうだったか……心強くない……
「俺もクッキー食いてぇ」

あの小さなお客様の相手は月切くんが担うだろうからとりあえず私達は暢気にクッキーを食べる会を始めた。
「多分今回はツックーの手柄になると思うんだよな」
「へぇ。なんで?」
「顔がね。なーんか、あの子に思うとこがあったんじゃねぇの?勘だからわかんねぇけどなー」
話して、クッキーを食べる。また話して、今度はジュースを飲む。
私が紅茶を飲み終わったから2杯目を入れに行こうとしたら、藍くんが「ブドウジュースおかわり」と、コップを差し出した。

「それにしても……世も末だよね。あんな小さい子が親殺しの依頼なんてさ。まぁ話を聞く限りは親が悪いから自業自得なのかもしれないけど」
ジュースを並々に注いだガラスのコップを藍くんの目の前のコースターの上に置いた。
「あれ、ミドいなかったのになんで知ってんの」
「さっきサンちゃんに聞いた」
サンちゃんというのは、店頭に飾ってある観葉植物のサンセベリアのことだ。自分の能力の応用で、私は植物と意思疎通ができる。まぁ言うなれば植物が友達、みたいな感じ。
「あぁ、そういうこと」
「いつ実行すんのかな。」
「さぁ?」

暫くして私は2杯目の紅茶を飲み終えた。依頼は彼等に全て任せるつもりだ。私はカップを流し台に置いて、屋上へ向かった。

今日は、快晴だ。

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作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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月見ノ(プロフ) - Gingerさん» わざわざありがとうこざいます、メンバーは6人になる予定です!これからもよろしくおねがいします! (2017年7月6日 22時) (レス) id: 27b064b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
Ginger - Incredibile!Divertente!(凄い!面白い!ってことです) (2017年7月6日 15時) (レス) id: bc44d2c5f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よっけおる x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/  
作成日時:2017年7月3日 21時

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