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46: 落ちた ページ48

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嫌な風が私たちの間を通り過ぎた。

なのに、なのに風は私の線香花火を消さない。
火はパチパチと燃え上がっていた。


私の心とは反比例するみたいに。

















慧「A、俺は……っ!」






慧はその続きを言わなかった。
否、言えなかった。

私が声を殺して涙を流していたから。



慧の前で泣いたことはなかった。
泣きそうな顔をしたこともなかった。
苦しくて辛い顔をしたこともなかった。

弱音すら吐いたことはなかった。

















慧「.....A、ごめん…本当にごめん...っ!」





苦しそうに言う慧。
わかってる、大丈夫だよってすぐに言って抱きしめてあげたい。

でも、出来ないの。





苦しすぎて声は出ない。

涙が溢れすぎて視界は見えない。


私は…どうすることもできなくて、現実を突きつけられて泣くしかなかった。
慧の前では泣かない、って決めてたのに。



















私の涙が真っ暗な砂浜に落ちた。

持っていた線香花火の火種が落ちた。

燃え上がっていた気持ちもポトリと落ちた。









暗い夜の海は、花火の日を無くして見ることはできかなった。

ただ、光っていたのは私の涙とロウソクの火だけ。




仲良しそうに砂浜を歩いていた二羽の鳥の内、突然一羽だけが空に行った。














浮かれていた私はアツアツの夏の熱でヤケドをしちゃった。
それはヒリヒリして苦しかった。




誰かを抱いたであろう慧の体。
誰かを触ったであろう慧の指。
誰かを愛しそうに見たであろう慧の目。

誰かの為に見せたであろう慧の表情。







私…慧のことが何もかも嫌になっちゃったの。
慧が分からなくなった。


そんなアツすぎる夏は、もう終わりを迎えていた。










__________________________________________


NEXT is Autumn .







◎ この作品はフィクションです。

◎ 実際の団体、個人の方とはまったくもって、 関係ありません。

◎ 無断転載は固く禁止いたします。

◎ 移行後もよろしくお願いします。


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山田なお(プロフ) - らぴちゃん!冬眠して、ひと回りもふた回りも大きくなって帰ってきてねw本当!本当!!うん!らぴちゃんと繋がれるなら全然OKだよ!! (2018年2月17日 2時) (レス) id: ca49053d2b (このIDを非表示/違反報告)
る り 岡 .。(プロフ) - めちゃめちゃ公開してほしいです!!最近魅惑の赤い糸不足すぎてしんどいです、(笑)ぜひお願いします! (2018年2月16日 1時) (レス) id: 904e54e814 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いつも読んでます!応援してます頑張ってください! (2018年2月16日 0時) (レス) id: 9fa14edf00 (このIDを非表示/違反報告)
らぴ(プロフ) - 山田なおさん» なおちゃん!冬眠中…って感じだなぁ(笑) ほんと?嬉しいなぁ!Twitterの垢見つけたいな…よかったら教えてね! (2018年2月16日 0時) (レス) id: aba21c5a3b (このIDを非表示/違反報告)
らぴ(プロフ) - 葵さん» 全て…!いやいや、お恥ずかしい…ありがとうございます!好きなんて照れちゃいますね…ありがとうございます! (2018年2月16日 0時) (レス) id: aba21c5a3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らぴ | 作成日時:2017年12月6日 23時

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