魅惑の赤い糸＊Summer (Daiki.A)

36: チラリと ページ38

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騒がしい室内。
でも、私には時計の刻む音しか聞こえなかった。




チラリと時計を見ては5分しか経ってなくて。
チラリと時計を見ては3分しか経ってなくて。

まるでつまらない講義の時みたいな頻度で、時計を盗み見ていた。






















知念「......あのさぁ、さっきから何？
そんな僕の隣イヤ？チラチラ時計ばっか見てさ」






まぁ、そんな女がいたら気を悪くするのは当然。
ちぃちゃんは不機嫌そうにビールを流し込んだ。


でも、違うのですぐに首を横に振った。















「違うの、ちぃちゃん…ちょっとこのあと予定があって、気にしてただけだから！」

知念「あー、いのちゃん？」


「な、なんで知ってるの！」


知念「僕だって興味なかったよ？…でもいのちゃんがあまりに嬉しそうに話すから」







クスって笑ったちぃちゃんの目は細められて。
本当に天使みたいで可愛かった。

お酒と相性は良くないけど、可愛い。
誰がなんと言おうと可愛い。


まぁ、でも…口はちょっとね？















知念「.....なにその、ブッサイクな顔。」

「なっ、ひどい！ばか！」

知念「バカはどっち？僕より頭よかったっけ？」

「ほんとタチ悪い！」






両手を後ろについて、体重をかけた体制。

さっきの大貴くんとちょっと重なった。


チラリと時計を見たら9時半を回っていた。
約束の時間まであと1時間。





















チラリと盗み見た慧は、大貴くんと知らない女の人と3人で談笑していた。


ちょっと酔ってるように見えたのは…私だけ？

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有岡大貴

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