魅惑の赤い糸＊Summer (Daiki.A)

19: 赤いキャンディ ページ21

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結局、慧の手のひらでコロコロ転がされている私はその飴を受け取る。
うまく包み紙を取るとそのまま口に含んだ。


その味はさくらんぼで、私の大好きな味だった。















慧「A？どうしたの？」

「…っ！ちょ、ヤダ！覗き込まないでよ、」


慧「あ〜！照れた。ふふ、かーわい」

「だって、急に覗き込んでくるから…」





下を向いて歩いて居た私。

すると急に視界は慧でいっぱいになった。


覗き込んできたのはまだしも、その距離がめちゃくちゃ近くて。
恥ずかしくて顔が赤くなった。

棒付きのキャンディーを下でコロコロする。

















でもコロコロしていたソレは突然口内から消えた。











「........え、ちょっ！」




差し出してきた綺麗な指がいつの間にかソレを掴んでいた。

口の中にはまださくらんぼの味がある。
















慧「Aが舐めてるの見たら、おいしそーに見えちゃって。
俺にもちょーだい、ってコト」






「ちょーだい」
そういう癖にソレはもう慧の口の中。

所謂、間接キス。


赤い舌の上で転がされている、赤いキャンディは嬉しそうに見えた。
なんでか…わからないけど。










何も抵抗できず、何も言えずに私はそれを見ていた。

しばらくして慧の唇から出てきたキャンディ。




彼はその棒を摘んで、私の唇に向かってキャンディを付けた。
唇から伝わる生暖かい温度とさくらんぼの味。


確実に慧の口から出てきたキャンディは赤くて、慧の唇みたいだった。

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あずきいろ

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有岡大貴

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