クリスマスの前の日に Another Story (ページ2)

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「すばるくん、最近歌いに行かんの？」

珍しく定時に帰ってきたすばるくんと鍋を食べ、

風呂から上がった僕は、先に上がっていたすばるくんに擦り寄りながらそう聞いた。

僕はすばるくんの歌が大好きだし、
何しろ僕達を引合せた歌を１番近くで聞いていたい。という思いもあった。

僕の髪を乾かしているすばるくんは、んー。と曖昧な返事をした。

「そろそろな、ちゃんと仕事せなアカンし。」

「･･･そっか…」

「それに、忠義やって新しい仕事入ったんやろ？」

「えっ…う、うん。」

ビックリした。

だって僕は、仕事を受けてから1回もすばるくんにその事を話してなかったから。

確かにパソコンに向かう時間は長くなったけど、言われないと気づかないくらいの時間だし、すばるくんがパソコンを覗いたとも思えない。

「じゃあ、俺は明日会議やから。おやすみ、忠義。」

すばるくんは、ちゅっ、と音を立て僕の額にキスをすると寝室に入っていった。

「･･･うん、おやすみ。すばるくん…。」

早々に部屋に入っていくすばるくんに違和感を覚えながら、僕も部屋に入り電気を消した。

今日のすばるくんは、なんかおかしい…。

まるで、僕を避けてるような･･･。