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風磨side ページ3

「風磨なんか止めて俺にしない?」


音楽室から聞こえて来る声に階段を下りる足を止める。


少し開いてるドアから中を覗くと、兄の腕を掴んでるキミ。


何で? 俺はこんなにキミのことが好きなのに。


健人、、、また、俺の邪魔をするんだな。


味方だと思ってたのに。所詮、あいつらの子供か。


気付かれないようにクルリときびすを返して階段を駆け降りる。


踊り場の窓から見えるカップル達の笑顔が俺をさらに苛立たせる。


すれ違う先生に作り笑いをしながら職員室に足を進める。


「失礼します。学年主任の先生いらっしゃいますか?」


ドアを開けて用件を伝えると眼鏡をかけた先生が出てくる。


「どうかした?」


「今度のテスト、3年生の内容やらせて下さい」


「えっ?」


「お願いします」


言いたいことだけ言って口を開けてる先生を無視してドアを閉める。


窓の外に目をやれば沈みかかっている夕日が輝いてる。


お前が俺から奪うなら俺も奪い返してやる。

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作者名:花梨 | 作成日時:2017年7月20日 18時

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