救いの手 ページ44
玄関に残された俺、
俺1人で戻るのは嫌だ、Aと一緒に菊の家に帰るんだ。
米(とりあえず、入れる所探すか)
玄関から移動し庭の方を歩いてると、部屋の中から何かが勢い良く倒れる音と荒々しい声がした。
俺は咄嗟に縁側の扉を開け部屋に入った。
……扉外れたけど、今はそれどころじゃない!
・
部屋に入るとAが倒れていて、軍服のAに首を絞めつけられていた。
米「A!」
「ア゙ルッ…フレッドさん」
米「Aを傷付けるのは、HEROの俺が許さないんだぞ!」
俺は土足のままAの元に行こうとしたが怖い声で“来るな”と言われた。
-そうやってお前はまた同じ事を繰り返すのか!-
「そうじゃないッ…過去の過ちは繰り返しはしない」
-そう言って……また失うんだ-
首を絞める力がどんどん強くなっていってるのか、Aはとても苦しそうだった。
好きな子の酷い姿は見てられない。
俺は背後から軍服のAをAから強引に離し、抱き寄せた。
-何をする!?離せガキ!-
米「離さないんだぞ!君は間違ってる!」
-お前のようなガキには分かるはずがない!-
そうさ、俺には君の過去なんて分からない。
どれだけ多く大切な人を失ったのかも分からない。
だけど、
米「今の世界は、君が知るよりかはとても平和さ。それに……」
俺は横たわっているAを一瞬見つめた。
意識を失っていて目を覚ます様子は無いな。
米「俺は絶対に、Aの前から消えたりしないんだぞ。大丈夫、もう何も失わないよ」
-それを信じろとでも言うのか-
米「あぁ、信じられないかも知れないけど…俺の言葉を信じいて欲しい。
俺は会った時から今も君が好きだ、本人には伝わってないんだけどね。大好きなんだぞ」
そう言い俺は軍服のAにキスを落とした。
勿論額にね。唇は今の君としたいからさ。
-……ソレを本当に信じていいのか-
米「あぁ、だからもうAを苦しめないでくれないかい?」
-ソレは私自身だ-
そう言い軍服のAは消えた。
その後、俺はAを抱き目を覚ますのを待った。
少しでも……君を救えたのかな?
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渚(プロフ) - 粟雨さん» 面白いと言って貰えて嬉しいです!ありがとうございます! (2021年9月2日 21時) (レス) id: 9dd9702176 (このIDを非表示/違反報告)
粟雨(プロフ) - すっごいおもろいです!毎日楽しみにしてます!頑張って下さい。 (2021年9月2日 19時) (レス) id: 405b174d44 (このIDを非表示/違反報告)
渚(プロフ) - 蟻籠さん» わわっ!大好きと言ってくれて嬉しいです!!更新頑張っていきますね (2021年8月21日 16時) (レス) id: 9dd9702176 (このIDを非表示/違反報告)
蟻籠(プロフ) - 大好きです!めりかわ…。更新、頑張ってください! (2021年8月21日 16時) (レス) id: 97f7efefc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:渚 | 作成日時:2021年8月18日 17時