検索窓
今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:22,299 hit

177.時迫る ページ4

.



[五条side]





状況は急速に進展を見せた。


メッセージの解読は秒で。
休息は十分に。
諸々の根回しはそれこそ、光速で。






Aからの最後の手がかりをもとに。



赤で描かれた六芒星の照合はすぐに済んだ。

高専教師同士の情報交換が終わったら、
3か月分の調査資料にもう一度目を通す。




敵の情報はほとんど無に等しい。

あるのは仮定と、僅かな失敗の経験だけ。




3か月前、大胆にも高専を襲撃してきた日。

Aが失われ、しかし同時に。
居合わせた誰もが『精霊』という存在を理解した。



呪霊のようには見えない。
が、完全に気配が無い訳でもない。

それなら、いくらでも対策を立てられる。




存在を感知するのはそう難しくない。

あれらを無限に量産できるのだとしても
一個体の強さはたかが知れている。

攻守バランスの良いグループを組んで動けば、
不可視のハンデはかなり軽減されるだろう。







と、ここまでは、
イレギュラーが発生しない想定での話。













もし、相手の策が想定以上に巧妙で、

───もしくは他に切り札を持っていて。




軍勢のごとき精霊たちの群れではなく、
それ以外の全く違う手で攻めて来たなら。


そんな可能性を考えないことはない……のだが。


例外パターンに対して一つ一つ丁寧に
対策を立てるには、あまりにも時間が足りなかった。








時間はもうずっと、慢性的に足りていない。






もう一つの手がかり、
綴りかけの和歌から導かれた日付。





“旧暦2月15日”。


新暦換算で言う、3月21日。





決戦の日取りと思しきXデーは、
昨夜──再起の夜から数えて2日後。









猶予は1日。









それまでに、戦いに望むための準備を全て
整えなければいけなかった。








.

178.決戦前日→←設定3【人物】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (70 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
368人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Sn | 作成日時:2022年2月25日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。