目の前の現実 ページ12
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その日を皮切りに物がどんどん無くなって行った
リップ、アイシャドウ、化粧水、
ついに事件が起きたのはいつだろう。
モデルさんの施術を終え、スタッフさんと打ち合わせ後、
私のメイクボックスの中身は悲惨な状態になっていた
パウダーファンデーションが故意にまぶされ、その上からクレンジングオイルが掛けられていた
周りを見るとクスクスと笑っている同じヘアメイクさん。
これやったのは貴方たち？なんて余裕を持って聞くことが出来ない。
大会用にメイクボックスを変えただけ良かったが、このメイクボックスが使えないと仕事が出来ない。
メイクルームに来るモデルの方々に気付かれないようそっとメイクルームルームを出た
買い直しだけで10万は余裕で超える。
するとある異変に気付いた
あのキーホルダーがない
メイクルームに戻るとゴミ箱に捨てられていた
しかも、もうダメな状況で、
泣くのも無理そうだし、やられっぱなし。
嫌なことが続く日は良いことなんか起こらないと知ってる。
翔さんの婚約パーティーも今日だし。
先輩だから行かなきゃ、お祝いしなきゃ。
仕事を終えて、いつも着ないワンピースに腕を通して翔さんの元へ行く
翔さんのお相手は綺麗なモデルさんだった。
ほら、まただよ。
この笑われてる感覚が気持ち悪い
｢よっ、おぉ！今日ワンピースなんだ笑｣
A｢こんばんは。本日はおめでとうございます｣
私は今上手く笑えてるだろう。上辺の笑顔ぐらい営業スマイルで慣れてんだよ。
｢あ、紹介する。モデルのマユカ。めっちゃ可愛いだろ？｣
A｢はい、とても可愛いです。｣
すると、言われた言葉が何故か深く突き刺さった
｢あー、いつも黒い服しか着てないのに今日は色気づいてワンピース着てるんですね。
もしかして、芸能人の彼氏作りですか？笑｣
なんで、今そんなこと言うの？
翔さんもなんで笑ってるの？
冗談でも傷付く
A｢あはは、、｣
笑え、
こんな風に言われてなんで泣かなきゃ行けないの？プライドが許さない。
宮舘｢翔くん。｣
すると後ろからすっと現れた宮舘さん。
何期待してんだろ、助けて欲しいなんて。
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作者名：人狼です
| 作成日時：2022年3月28日 15時
