ものさし ページ7
母さんはあれから部屋に引きこもったままだ。俺は、父さんと悠人と一緒に悠人と2人で暮らすことを伝えに来た。
ガチャっとドアを開けるとクッションや化粧品、それから写真立てが飛んできた。
母)どうして？ねぇ、どうして普通になってくれないの？！ねぇ！私の何がいけなかったの！
ヒステリックに叫ぶ母。心配そうに見る悠人。母さんは、何を思ったのか悠人に近づき、思いっきり頬を引っぱたいた。
母)まだ、この家にいたの？さっさと出ていきなさいよ！この泥棒猫！私の隼人をこんなんにしちゃって！
隼)おい、母さん！悠人に触るな！
俺は、悠人を守ろうと母さんと悠人のあいだに立つ。すると母さんは、崩れ落ちて俺の下半身を掴み
母)ねぇ、隼人。まだ遅くないわ。今からでも十分間に合う。今からでいいから、普通になりましょう？ね？
俺は、母さんの目線までしゃがんで肩を掴んだ。
隼)………なぁ、母さんにとっての普通ってなんだ？女の人と結婚して子供を産んで家庭を築いて、それである程度歳をとったら死ぬ。ってことか？それは、もう無理だよ。俺は、きっと生まれつき女の人を愛することが出来ないから。でも、これが俺の普通だ。男が好きで、最愛の人は弟で。自転車も好きだし。結婚は出来なくてもいい、それでも生涯、悠人とずっと一緒にいる。それが俺にとっての本当の幸せだし普通のことだ。俺は、母さんのモノじゃないし、俺の人生は母さんの為にある訳じゃない。母さんのものさしで俺と悠人の人生を測らないでくれないか？
そう俺が言うと母さんは、泣き崩れた。すると先程まで無言で何を考えているのかもわからなかった父さんが、母さんの元に駆け寄り無言で抱きしめた。
父)……お疲れ様。君はしっかり子育てをしてくれたね。だって僕らの息子はこんなにもかっこよく育ってくれた。自分の意見をしっかり持っていて、大事な人のために頑張っている。もう僕らの小さくて可愛い、守らないと死んでしまいそうなほど、か弱いあの子たちはいないんだ。大きく大きく立派に育ってくれた。それも全て君のおかげだ。ありがとう。
そう言うと母さんは、ニコッと微笑んでその言葉が欲しかったの。と言って気を失った。いや、眠りについた。長い間寝ていなかったのだろう。さて、本題はいつ話そうか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鬼人ゴリラ(プロフ) - ごめんなさい！これで大丈夫ですか？変わってますかね？ (2019年8月18日 18時) (
レス) id: 112be606a1 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年8月18日 18時) (レス) id: ba1b78c8bf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鬼人 | 作成日時：2019年8月18日 17時
