拾われた先は… (ページ13)

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｢準備整いました｣

行きつけの美容院でAのヘアセットとメイクをお願いし、個室から出てきたAと目を合わせること数秒

『…変、ですか？』

変？どこが？変なわけが無い

むしろ似合いすぎててこのまま家に帰って僕だけが見ていたいくらいだ

jk｢めちゃくちゃ似合ってる。意味わかんないくらい似合ってる｣

座っていた椅子から立ち上がり、すぐにAのそばに寄って頭を撫でる

大人っぽいメイクに、毛先が緩く巻かれたポニーテール

人間としては最低なAの親だけど、産んでくれたことだけは本当に感謝してる
こんな天使見たことないよ？

jk｢行こうかA
ありがとうございます｣

『…ありがとうございました』

セットしてくれた担当のヒョンにお礼を言い、Aの手を引いて映画館へと向かう

すれ違う人が皆Aを見ていた

ちょっと見ないでよ可愛いのはわかるけど！

なんて心の中は嫉妬の嵐

『なんか、変な感じです』

jk｢見慣れない自分だもんね
これからは毎日お洒落を沢山楽しんで沢山可愛いAを見せて欲しいな｣

『っ、頑張ります…？』

jk｢あははなんで疑問形なの｣

少しずつ自分の感情を表に出してくれるようになったのが凄く嬉しい

毎日可愛いAが更新されてくの

今だって、黙って僕に手を引かれて着いてきてるのも可愛い

『映画館ってどんな感じですか？』

jk｢お家で大画面で見てるって感じかな
楽しみ？？｣

『ジョングクさんと一緒だったら、どこでも楽しみです』

jk｢っ、｣

たまにこうやって無自覚に僕を喜ばせる発言をしてくるからずるい

こんなのキュンとしちゃうに決まってるじゃんね

jk｢…そう思って貰えて嬉しいよ｣

Aを拾ったあの日から今日まで、本当に僕なんかでいいのかなとか拾って良かったんだろうかって何度も悩んだ

他の人の方がよかったんじゃないかと思ったけど、こうやって日々人として成長していくAを横でみれる事が本当に嬉しくて幸せで、Aと出逢えて感謝してる

jk｢着いたよ！中、入ろう｣

『……凄い』

映画館の中に入っただけで目キラキラさせてるの可愛すぎない？？

jk｢ここ、座って｣

『本当にソファみたいですね』

jk｢そうでしょ〜？楽しみだね｣

しっかりカップルシート席買いました