7【マネージャー】 ページ7
ス｢Aさん、来ますかね、、｣
今日は大祭典のパフォーマンスの練習
2日前、Aに来て欲しいと伝えた日
マネ｢安心して、喝を入れておいたから｣
初めて会ったのは5年前、まだあの子が練習生だった時だった
社『この子がお前が担当する子だよ』
『宜しくお願いします。』
年下となんてあまり関わりがなく、それに第一印象は最悪だった。愛想悪いし社交性もない、この子大丈夫なの？
会話は続かないし、わがままだし、生意気だし？
帰ってくるのはいつも遅いし、かと思えば朝早くから出かけてていつも何してるんだろう
その日は仕事が長引いて事務所を出るのが10時過ぎになってしまった。事務所を最後に出る人は鍵を閉めなきゃいけなくて、事務所内を見回っていると練習室から音楽が聞こえてくる
マネ｢もー、、誰か音楽かけっぱな、、、し｣
ドアの隙間から見えるのは、無表情なAでもなく、いつもの気だるそうな感じのAでもない
今まで見たことがなかった”アイドル”のAだった
力強いけどしなやかなダンス、乱れることない歌声、
表情、全てに惹き込まれて目が離せない
この子はきっと数年後、たくさんの人に愛される
アイドルになる
女の勘は当たるのよ？
｢オンニ、覗きみやめてください、、｣
マネ｢っ、、あんた絶対すごい人になるわっ！私が保証する！｣
ぎゅっっっ
｢ちょ、オンニっ、苦しいよ、｣
まだ幼くあどけない笑顔
何があっても私が守らなきゃいけない笑顔
だからね、あの子がこんなことでアイドルを辞めるわけがないのよ
｢すみません、遅れました｣
ス｢Aさん！良かった、来ないかと思って不安だったんです、、｣
｢ご心配おかけしてすみません｣
マネ｢来るって思ってたわ。｣
｢オンニ今日からまた、宜しくお願いします｣
マネ｢、、、当たり前じゃないっ、｣
｢ふふっ、オンニ、泣かないでください。
私気づいたんですけど、オンニの涙にすっごく弱いみたいです。｣
あの日みたいに幼くあどけない笑顔のあの子はもう
いなくて、私の目の前にいるのは大人っぽく可憐で妖艶に微笑む貴方
マネ｢オンニを泣かせた罪はでかいわよ？｣
女の涙は貴重なんだから
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作者名：まる
| 作成日時：2022年6月2日 21時
