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「にしきちゃん家どっちやっけ？公園の方？」
部活が終わって、部室で帰る用意をしていたらまる先輩に声をかけられた。
気づけば部室の中には私たちしかいなくて、窓から見える外も真っ暗になっていた。
「はい、そうですけど。」
「じゃあ、僕もそっちやから送っていくわ。こんな時間に女の子が一人で歩いてたら危ないやろ。」
「あ、ありがとうございます……。」
「いーえ。じゃ、荷物もって、いこっか。」
夜の道をまる先輩と2人で歩く。
たまに街灯が照らす道は誰もいなくて、二人の世界に閉じ込められた感じがする。
「なぁ、やっぱ役者せぇへん？」
「……どうして、そんなに私に役者をさせたいんですか。」
ずっと、聞きたかった。他に役者候補なんて沢山いる。わざわざ嫌がる私にしなくても、適任の人がいるはずなのに。
まる先輩は私を見て、軽く笑った。
「ほんまは、ずっとにしきちゃんと舞台やりたかったよ？初めて会った時から。」
「初めて……？」
「体験入部で僕がにしきちゃんに声掛けたときから。にしきちゃん見て、この子と同じ舞台に立ってみたいなぁって思ってん。だから、入部してくれた時は奇跡やと思ったわぁ。」
まる先輩は嬉しそうに笑った。
奇跡って。
私はただ音響というものをやってみたかったから、入部しただけなのに。
「僕、次の文化祭で最後やから、最後ぐらいにしきちゃんと舞台やってみたいなぁって思ってん。」
まる先輩はさっきと何も変わらない口調で言った。
軽いトーンだったはずなのに、私の中で「最後」という言葉が重く響きわたる。
そっか。最後なんだ。
わかってたはずなのに、どこかで考えないようにしてた。
「まぁ、これは僕のエゴやけど。それだけじゃなくて、にしきちゃんに舞台のよさをもっと知ってもらいたい。舞台上ならではの緊張感とか、ナマモノの演技の難しさ。それに、物語のよさを伝えなあかんプレッシャーと演劇の中に飲み込まれる恐怖感。」
まる先輩は駆け出して、街灯の下で立ち止まって振り返った。
私を見つめる瞳は、スポットライトを浴びているときと同じように輝いていた。
「もちろん、会場いっぱいに響き渡る拍手を浴びた時の快感も。」
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やきいも(プロフ) - 苺雨さん» リクエストありがとうございます！！禁断……そそりますね！！少々お待ち下さいませ…… (2020年6月3日 19時) (
レス) id: 88401c9d01 (このIDを非表示/違反報告)
苺雨 - こんにちは！リクエストお願いします！（図々しくてスミマセン、、、）黒×黄で、教師×生徒みたいな禁断の恋がみたいです！よろしくお願いします！ (2020年6月1日 12時) (レス) id: afcbf6ede4 (このIDを非表示/違反報告)
やきいも(プロフ) - 苺雨さん» そう言っていただけて幸いです！！またよろしくお願いします！ (2020年5月29日 15時) (レス) id: 88401c9d01 (このIDを非表示/違反報告)
苺雨 - コメント失礼します！赤×黄のお話、最高でした！もうなんていうか、すばりょがすばりょ過ぎて萌えというか、、（（（語彙力、、）とにかく最高でした！ぜひまたリクエストさせてください！（すぐにすると思います、、） (2020年5月29日 13時) (レス) id: afcbf6ede4 (このIDを非表示/違反報告)
やきいも(プロフ) - もにかさん» さっそくリクエストありがとうございます！もちろん書かせていただきますので、少々お待ち下さいませ…… (2020年5月29日 0時) (レス) id: 88401c9d01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やきいも | 作成日時：2020年5月11日 19時
