普通の高校生2【安室透／降谷零】

11『迷宮カクテル』 ページ43

ウソ！？
有里さんって諸岡さんの娘さんだったの！？


ってことは親子！！？？



皆が呆然とする中、安室さんは淡々と説明していた





『な、何で親子だと？？』


「確信したのは2人の箸の持ち方ですね」




そ、そんな細かい所まで見てるなんて…凄っ！




「あなたが激痩せしたり激太りしたりしていたのは、体型を変えてスーツを新調する為で…よく転ぶようになったのは新しく買い換える為…」


「全てこの店に来て娘さんに会う為の口実として…隣の洋服店に行く理由付けをしたかったからですよね？」


「あ、ああ…」




そうだったんだ…

なんか可愛いな…娘さんに会いに行く為の口実が…



それに有里さんが倒れた時、諸岡さん呼び捨てだった…



そりゃ、呼び捨てになるよね大事な娘が倒れたら





全ての事実を知った深町さんは頭を抱えていた

その横で高木刑事の所に有里さんが意識を取り戻して、回復してると連絡が来たらしい



「おお、そうか！」

『「よかった〜！！」』



皆安堵していて、諸岡さんは深町さんに今度お見舞いに行こうと言っていた



「しかし、よくわかったね…娘に会う為に痩せたり太ったりしていたと…」


「ええ、まあ…」



安室さんがまた曖昧に返していたのでやっぱり今日の安室さんはなんか変だなと感じた







安室side


諸岡さんに聞かれたあの質問

思わず曖昧に返してしまったが自分も同じだったのだ…



子供の頃に出会った尊敬していた女医さん



ワザと怪我をして女医さんのいる病院に通っていたから


そして、



チラッとAさんを見る



20歳の頃出会った女の子





もう一度会えたら



また初恋の君に手当てしてもらえるかもと



期待していたり





なんて子供みたいな事考えながら


この子にもう一度出会えた事に喜びを噛み締めた






『迷宮カクテル』〜ｆｉｎ〜

番外編『貴方と新しい年』→←10『迷宮カクテル』

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