あらら ページ9
・
結局2人で店を出た
やべえ身長差。まじ汗止まらん。
なんか、なんだろう。もっと興奮っていうか…どんなキャラでも、会えたら反射で拝んじゃうかもしれないとか思ってた。でも絶対無理だ
そんなことしたら命が危ない
いや、海賊じゃないしそれはないか。でも、そう思っちゃうくらいの威圧感。
「あー、なんだ、そんなビビらせるつもり無かったんだけど」
『すみません、勝手にビビってるだけなのでお構いなく』
「あぁそう。そのまま行くのね」
まぁでも幸運だった
全く知らない怖い人より、クザンさんの方がよっぽどいい
「んで、ねーちゃん家どこなの？」
『え？』
「その格好。今から家出しますって言ってるようなもんよ。ほら、家まで送ってくから」
『……あ〜』
まぁ確かに。そう言われればそうかも
でかいリュックに新品の航海術の本。新聞片手に、戸惑いながら地図を見る姿は、かなり家出した人っぽく見える。てか、声かける前から目付けられてたのか
つまり、私を家出少女だと思って保護したってこと？え、想像より普通に仕事してる。
でも私、家出少女と思われるほど若くないし。
トリップしてきた、なんて言ってみろ。それこそ海軍本部で保護対象になって、未来のことを洗いざらい吐かされる
なんて説明しようか
『ん〜…まぁ、なんて言うんでしょうね。家出って言われれば違うし、旅人かって言われても違うし…』
「…言えねェほど辛いこと聞いちまったみたいだな」
『え、それは違う』
「あぁそう。まぁそんな気はした」
いやこの人まじで適当だな
そんな本音を飲み込んで、冷静に対応する
『そもそも誤解してます。私、ここ地元じゃないですし、ただ人探しで島を移りたかっただけなんです』
「あらら、そうなの。それでどこ行くつもり？」
『シャボンディ諸島です』
そう言うとクザンさんは渋い顔をする。まぁ当然か
「あ〜…まぁ、なんだ。あそこはねーちゃんみたいなのが行くとこじゃないと思うんだよね。ここの方が海軍本部も近いから安全だし…そういう事だ。シャボンディ諸島はやめときな」
『…海賊やら人攫いやらで治安が悪いのも知ってます。でもそれを承知の上で行きたいんです。どうしても会いたい人がいるから…』
意味のない熱弁。深い事情がある人みたいに話してるけど、実際は島変えればなんか何とかなりそうかな〜くらいにしか思ってない
「…そう。
じゃあ、送ってくか」
ん？
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 507人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レモン - めちゃくちゃ面白いです⭐️レイリーさんめっちゃイケメンなんですけど！！ (11月20日 14時) (
レス) @page48 id: 97f09e59d6 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - ゲンコツが面白すぎる🤣 (2022年5月2日 2時) (レス) @page41 id: 9db3f9f6b6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まうゆ | 作成日時：2021年6月29日 22時
