Dear My everything〜Donghae〜Last Edition

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真新しい外観のホテルが近づいてきて。


「ねえ、こんなホテル、前に来た時はなかったわ」

「ああ、今年夏にオープンしたばかりだからな」

「そうなんだ……」


遠くからでも一瞬にして目に入ってきたその豪華な佇まいに見惚れて
大きな円柱で支えられたエントランスに着くと、出迎えてくれた顔に驚いた。


「やあ、いらっしゃいませ」

「ギジュンさん！？」

「はは、お久しぶりです」


5年前と変わらない、笑顔を向けてくる社長はやっぱり爽やかを絵に描いたような人だ。


「どう？驚いた？」

「驚くわよ、そりゃあ……」


やっぱりここでもしてやったりのドンへ。


ギジュン社長に案内されたコンドミニアムはそれはもう立派で。
家具も小物も全高級ブランドで揃えられていて、見るもの全て新鮮で
大人でもワクワクする気持ちを抑えられない。


ふと見ると、ギジュン社長とﾄﾞﾝﾍが何やら楽しそうに談笑している。



あの二人のあんな姿、結婚式以来だなあ。



「なに二人でじゃれてるの？」

「じゃれてなんか！！」

「そう？すごく楽しそうだけど」

「はぁー！？」

「ははは！！」


あれ？ギジュン社長は楽しそうだけど、ﾄﾞﾝﾍはちょっと違うみたい？


「ところでﾄﾞﾝﾍシ、この後ほら……」

「へ？あぁ、そうだった！俺、社長にゴルフに誘われてるんだ」

「は？」

「だからAはここでちょっとゆっくり休んでて？いい？」


いい？もなにも、なんで別行動？


「え、ﾄﾞﾝﾍ、なんで？」

「とにかくそういうことだから、どこにも行っちゃダメだよ？」

「え、あの、ちょっと！ﾄﾞﾝﾍ！？」


慌てる私をよそに、ギジュン社長とﾄﾞﾝﾍはいそいそと出掛けてしまった。


「え……うそ……」


この豪華な部屋にたった一人取り残されて呆然とする。


時間は、まだ午後の2時を少し回ったところ。


ここで一人で何しろって言うのよ……


"どこにも行っちゃダメだよ？"


どういうこと？



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