�� ページ10
―――自分で作ったヒーロースーツで空を飛び、手から火を放ち、目からビーム。
1人で泣く最愛の人に手を差し伸べる。
「もう大丈夫。なんでって？
…俺が来たからさ。」―――
そんなキザなセリフは言えないけれどレッスン室の片隅で1人、すすり泣くお前を放っておくなんてできなくて。
「なんで泣いてんの？どっか痛いのか？」
あの頃はまだつんつんトゲトゲしてた俺。
「…振り付けが覚えられないの。また怒られちゃう。やだぁ…。」
「俺が全部教えてやるから。だから泣くな。」
ありがとｯ!、まるで向日葵が咲いたようなキラキラの笑顔でそういう君に、一目惚れしてガキンチョながらに守りたいって、守るって心に決めて。
家に帰って擦り切れるほど宝物のヒーロー特集を見て、母にヒーローになるにはどうしたらいいのか尋ね、父にボクシングを始めたいとねだった。
そんなお願いひとつも叶わなかったけどね。
今思えば親友達もヒーローだよね。
メガネくんは難解事件を華麗に暴くヒーローで
青いロボットくんは1人の少年、もしかしたら宇宙もを助けてるヒーロー。
かっけぇじゃんか。
いきなり目の前が明るくなる。
意識が浮上する感覚。体に重力がかかる。
そこでやっと飲んだくれが幼い頃の夢を見てたんだって自覚。
―――作者、ヒーロー大好きなんです。
好きな人ならこの話でなんのヒーローがモデルか分かるかもしれませんね！
ちなみに二人います。アメリカのヒーローとアニメ、映画化もされてる漫画のヒーローです。―――
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作成日時：2019年4月29日 19時
