俺はヒーロー (ページ11)

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舞台が終わり今日やっとひかるに会える。

長かった、本当に長かった。
ひかるに会えない3週間は一日が48時間くらいあって。
舞台中はハルになっていたから色々忘れられていたけれど終わってからホテルに帰り、ひとりの時間が来れば途端に俺の頭の中はひかるで埋め尽くされて会いたくて触れたくてもうどうしようも無くて本当にしんどかった。

ちなみに俺たちまだ付き合ってないからね。
好きって告白もしてないからね。

それでもこんな事考えちゃう俺って相当ひかるって沼にずぶずぶずぶずぶな訳だ。
面白いね、面白すぎて腹筋シックスパックに割れそうだよ。

purupurupuru

「…やぶ？今日どっちの家でご飯食べんの？
平気ならさ、俺ん家来てよ。
どうせ、てか絶対お前家の冷蔵庫なんも入ってないだろ。」

「相変わらず一言多いよなぁ。
まぁ本当だからお前ん家行くけどさ。
何時に行けばいい？」

「…七時頃とかどう？」

「あぁ〜、平気。うん、じゃ、また。」

6日と3時間42秒ぶりのひかるの声。
(Yabuu調べ)

今日生声が聞けるんだって思うと心臓がアップビートを刻み出す。

―――ひかるに好きって伝えちゃう？―――

急にでてきた親友くん。
メガネくんはなんだってそんな急な発言をするんだ。人生焦ってもいいことないぜ。

「…しないよ、積み上げてきたものが多すぎて壊れた後のリスクが大きすぎる。
これが壊れるくらいなら1週間に1度のひかるの手料理でじゅーぶん。

…あとは地球最後の日の肉じゃが。」

―――本当はそんなこと思ってないくせに―――

頭の切れる名探偵くんは挽肉にしてひかるにハンバーグにしてもらお。

そうしよう。ケチャップ多めにしてもらお。

報われたくて愛するわけじゃないでしょ？

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