剣聖少女と文豪達《天人五衰編》 (ページ3)

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花side

山本有三『追い出して欲しいのかい？』

花「いえ、そういうわけではないんですが･･････。」

いつのまにか集まっていた『特務司書』と
『司書』に、館長。

アオくんアカくん、錬金術師達に･･････文豪の先生方。

『司書長！まずはお風呂です！

いろいろお考えでしょうけど、
まずはお風呂でさっぱりしてください！

支度してきますから！』

『じゃあ自分はメシの支度してきます。

全員で食いましょう、
司書長もその方が気合入っていいでしょう？』

秋声『花、行こうか。

たのむから、無茶だけはしないでおくれよ。

“前回”のように
無茶して補修室に運び込まれるなんてごめんだからね』

ゲーテ『花さん、少しよろしいですか？』

花『ゲーテ先生？はい、なんでしょう？』

ゲーテ『他の国定図書館での事例ですが･･････

文豪の転生を担っていた特務司書が
倒れる事案が頻発しているそうです。

ここではその例がありませんが、おそらく
文豪達の『魂』が不安定になっているために

この体を維持するための『エネルギー』を搾取し･･････』

花「そのエネルギーが『底をついた』、

又は維持のための容量を超えた･･････？」

･･････なるほど、これは･･････
うつ状態になったらそのままぶっ倒れるヤツだ。

聞けば他の国定図書館は魂の安定を図るために
『紡の有魂書』から『覚醒の指輪』を捻出し、

再転生させて魂の安定を図っているのだという。

国定図書館というのは、『特務司書』のいる
国の運営する図書館の総称。

私達のいるここ『国立図書館(旧名帝国図書館)』も
その国定図書館にあたるが

･･････ここに監査を置く必要がないと思っているのか、
国が直々に派遣してくる監査官はいない。

ほかの国定図書館は文豪、
ひいては特務司書達が反乱を企てないように

潜入監査官が2、3人いるらしいが･･････。

私と館長は直々に、おえらがたの代理で来た
『言の葉党』の制服姿の優鶴くんに

「なにをどうやったらあの疑り深いお偉方を懐柔して
監査官免除なんていうことに？」

と聞かれたから、「しらない」とだけ
2人で声揃えたくらいだ。

なんにせよ、最悪のタイミングで被ってきた。

いまのところその前兆はない、が
今は快調だからそう感じているだけなのだろう。

ゲーテ『念の為、気に留めておいてください。』

花「わかりました、ゲーテ先生。

ありがとうございます」