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詩音side
「ようこそ、この神域へ。
君達がくるのは初めてかな」
神域に落とされてすぐ刀を構えたが
意味などなかった。
敵が捕縛されていたから。
捕縛した本人達はお茶を楽しんでいた。
詩音「父様、母様」
水菜「僕が四代目に確定するまで
力を貸さないんじゃなかった？」
薊「それは守っている、
力を貸したわけではない。
先刻、紅葉が大量に術を用いたから
空間が歪んだ。
そして、空間を歪めた張本人がな。
簡単に言えば、予想外の大問題だ。」
月彦「使った術の合計が千発超えたからねぇ」
紅葉と離れて
そんなに時間は経っていないはずだ
なのにあんな短時間で千発超えの術を行使したのか？
六木「親父殿、外との時差は？」
月彦「だいたい三時間ちょっとだよ愛息子」
つまり、紅葉からすればこっちと別れてすでに三時間ちょっと経っていると。
乱「貴方達が、歴代の桜木刀匠さん？」
秋彦「そうだ、そこの方が初代月彦様と薊様
俺が二代目、秋彦。こちらが妻の千夜
そしてあこの二人が三代目
伽椰彦と凛袮だ」
六木「で、返してはもらえんだろ、親父殿。
無理だのほざいたら、親父殿でも容赦しねェ」
刀に手を置いたままの兄様を
宥めるつもりもなかった
薊「六木、落ち着け。
もちろん帰す、これは事故だしな」
詩音「その前に、父様。
紅葉に何吹き込んだの。
答えて、くれるよね」
月彦「昨日の夜から今日にかけて、
夜通し話した内容、それを聞きたい、と」
六人の目が私に向けられる、
父様の目はこんな時に限って凶悪だ。
月彦「じゃあ僕も問おう、
お前はズケズケと、
私事を周囲にバラしたいかい？
ーー嫌だろう？
お前は僕によく似てるんだから」
笑顔になってない笑顔で睨みつけられる、
身の毛がよだつからやめてほしい限りだが、
詩音「始祖のルーンの庇護、
大半紅葉に働いてたのに、
僕ら全員に均等に分けられてる。
原因は父様だと思うけど」
月彦「全く、侮れない子だ。
ーー先代始祖の王としては、
いつまでたっても
あの子一人に庇護を与えるつもりはない。
お前も察してると思うけどねぇ。
始祖のルーンを継承しているものが
ここに後二人いるのだけど、
どうも、コントロール出来ていないようだ」
手をこちらに向け、
術を行使しようとしている父様
何をしようとしてるのかなんて、
一目瞭然だった
火花「ばっかみたい」
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作者名：クラウン | 作成日時：2018年9月15日 22時
