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紅葉side

紅葉「はぁ、久しぶりにこの姿に戻ったら
案外あなた方弱かったんですね」

兄様達と離れて数分

この部屋は
死屍累々と化した遺物と遺物の出力調整の人員

機材や書類などが散乱し

部屋が赤一色に染まりきっていた

百以上の人員を切り刻んだからか
大きな血溜まりが広がり

髪が血を吸い始める


紅葉「全く、兄様にも困ったものですね

作戦よりも
私情を優先してしまうなんて」

「それも十分織り込み済みの作戦だっただろう
紅葉、

六木は
お前と違って基本感情的に行動するから」

紅葉「えぇ、
どこぞの誰かさんもそうでしたね

お父様」

月彦「あはは、中々に耳が痛いね

いつからそんなに辛辣になったんだい?
我が娘は」

紅葉「さあ?

いつからでしょうね」

月彦「あれ、何か恨んでる?」

紅葉「はい、数えきれぬ程」

身を翻し
入ってきた扉を抜け

水菜ちゃんの気配を辿り
歩き出す

血を吸った髪が若干重く
このままでは足を引っ張りそうなので

血を乾燥させて取る

厚底靴を鳴らしながら歩くからか
硬質な床から響く音はどこか好ましく

歩いていると楽しくなってくる

膝丸「紅葉切!ここにいたのか!」

紅葉「あぁ、膝丸。

みんなも、兄様達と一緒でしたか」

水菜「うん、

機械のオイル塗れの六木達とね

あっ、初代

目ぇ瞑って歯食いしばってね」

月彦「ん?なんだーーーー

ぐべらっ!?」

紅葉「おぉ、飛びましたね」

水菜「いつ来たかはこの際どうでもいいけど

なんか殴っとかないと気が済まなくて」

月彦「随分と素直だね!?」

床に寝転がりながら
頬を押さえてそう言った父様

一つ言うが自業自得である


六木「チッ、

おい、親父殿。
如何いう了見だ、あァ?

こうなる風に仕組んだの

アンタだろーがよォ」

月彦「ほぅ、

父親をアンタ呼ばわりとは

随分偉くなったものだね
壊すしか能のない愚息めが」

紅葉「兄様、父様

喧嘩するなら纏めて斬り伏せます

時間の無駄遣いですよ

水菜ちゃん
こっちはもう全部片付けました

そちらに上に行くようなものはありましたか?」

水菜「うん、ゾーアさん達が見つけてくれて」

紅葉「そうですか

ーーー腕狩りのゾーア

そんなに身構える必要はありませんよ

それとも
この姿だからですか」

ゾーア「お、お前らは

戦の先々で我らの同胞を打ち滅ぼしで
幾つもの種族を滅亡まで追い込んだ!」

月彦「全く、

戦というのはそういうものだよ
そんなこともわからないのかい

唯一生き残った癖に」

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作者名:クラウン | 作成日時:2019年7月25日 0時

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