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淳「ありがとうございました。」
お会計を済ませ、店を出る。
「それじゃ、」
そう言ってドアを開ける。
「うっわ最悪や……」
外では、雨が降ってた。
結構降ってるし傘もってへんし……
濡れて帰るしかないかな……コンビニ寄るのもめんどくさい。
と思ってドアを閉めた瞬間、
ぱしっ、と腕を掴まれる感触。
後ろを振り向くと、
「………小瀧さん…？」
息があがっている小瀧さんだった。
小「……はぁっ、これ、使ってください」
小瀧さんの手にはビニール傘。
もう私も小瀧さんも雨に打たれて髪も服もびしょびしょ。
「……小瀧さんの、ですか？」
小「……そうです、」
視線を逸らす小瀧さん。
私の手は小瀧さんの頬を挟んで、
むにゅ、となってくちびるが尖る小瀧さん。
「なんでこっち向いてくれへんのですか」
小「………はっへおこらせちゃったなっておもっはから」
私の冷えきった手のせいでうまく喋れない小瀧さん。
「ふふ…ごめんなさい、変な態度とって。」
そう言うと、小瀧さんの顔はパァっ、と明るくなって
小「もう〜、びっくりしたやないですか！」
なんていつもの声で言う小瀧さん。
「でも……これいいんですか？」
渡されたビニール傘。
もう顔までびしょびしょやった。
小「あ、いいんですよ。お客様のためです！」
微笑む小瀧さん。
でもなんか違和感があった。
あ。
名前や。
「あの、名前。西山A言うんですけど。私。」
小「はぁ…。」
ぽけーっ、としている小瀧さん。
「だから！名前で呼んでくださいってことですよ！」
すると小瀧さんは顔を真っ赤にして、
小「……え、えっと、Aさん？」
と私の名前を呼ぶ。
でも私は満足出来なくて首を横に振る。
小「…………A、」
「それそれ！それです。」
んふふ、って呑気に笑ってる私とは裏腹に、
小瀧さんの顔は真っ赤だ。
夜だし、結構気温低いはずなんやけど、
「………なんでそんな赤いんですか」
小「へっ…！？え、あ、えっと、」
急に戸惑う小瀧さん。
もう、なんやねん。
小「………言っちゃってええんですか」
「もうびっしょびしょなんですけど、早く帰りたいです。」
小「………A、のこと好きやからです」
「……え、」
二人の間には、ただ打ちつける、
雨の音だけが流れていた。
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侑桜(プロフ) - いえいえ！新作&続編、楽しみにしてます！頑張ってください(*^^*) (2018年1月19日 18時) (
レス) id: 8f97152f8a (このIDを非表示/違反報告)
杏菜(プロフ) - 侑桜さん» ありがとうございます、！！続編も考えておりますが、時間がかかると思いますし、新作との掛け持ちになるんではないかな、と思いますので、気長にお待ちください！読んでいただいてありがとうございました！ (2018年1月19日 7時) (レス) id: d8f9f2cf95 (このIDを非表示/違反報告)
侑桜(プロフ) - すっごく面白かったです!!ともくん可愛いすぎて(*´`)続編も作ってくださると嬉しいです！ (2018年1月18日 18時) (レス) id: 8f97152f8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏菜 | 作成日時：2017年12月29日 17時
